シングル・第4回真皇杯関西地区予選1使用パーティ・フェローチェ軸スタンダード


第4回真皇杯関西地区1予選使用パーティです。ルールはシングルレート準拠。
結果は予選パキラブロックを6-2で2位通過、決勝トーナメントを1-1でベスト16でした。
使用したパーティの内容を記します。




   
   



フェローチェ

こだわりスカーフ ビーストブースト
とびひざげり とんぼがえり ドリルライナー れいとうビーム
さみしがり 147(4)-207(252)-52(4)-159(12)-57-201(236)
ポリゴン2

しんかのきせき トレース
ほうでん シャドーボール みがわり じこさいせい
おくびょう 185(196)-*-112(12)-130(36)-124(68)-115(196)
メガリザードンX

リザードナイトX もうか→かたいツメ
フレアドライブ ドラゴンクロー りゅうのまい はねやすめ
ようき 175(172)-160(76)-132(4)-*-106(4)-167(252)
ナットレイ

フィラのみ てつのトゲ
ジャイロボール タネマシンガン はたきおとす つるぎのまい
ゆうかん 180(244)-160(252)-151-*-138(12)-22
カプ・テテフ

こだわりメガネ サイコメイカ
サイコキネシス サイコショック ムーンフォース ねごと
ひかえめ 175(236)-*-118(180)-169(28)-136(4)-123(60)
霊獣ランドロス

ジメンZ いかく
じしん うちおとす みがわり つるぎのまい
ようき 165(4)-197(252)-110-*-100-157(252)



【基本コンセプト】


こだわりスカーフ」を持ったフェローチェを使いたいと思いました。意識しているポケモンゲッコウガで、ゲッコウガが初手で繰り出された場合、「きあいのタスキ」「こだわりスカーフ」等など持ち物や型を考慮すると安定した行動が思いつかず、後手に回っていることが気がかりで、ゲッコウガに対して安定行動を取る方法を模索していました。そんな中、「こだわりスカーフ」を持ったカプ・コケコで「ボルトチェンジ」を使えば大ダメージを与えつつ、交代にも合わせて相手の立ち回りを確認できる他、後続で処理するといった流れが組めると考えて対策としていましたが、「ボルトチェンジ」だと地面タイプや特性「ちくでん」の霊獣ボルトロスといったポケモンに無効にされてしまい、その後の隙も大きいため、「こだわりスカーフ」を持ったポケモンによる「ボルトチェンジ」ではゲッコウガを意識する際の立ち回りが窮屈になってしまう点が気になっていました。そこで無効にされづらい「とんぼがえり」でゲッコウガを1発で倒しつつ、ゲッコウガより素早いポケモンであるフェローチェに目を付けました。
フェローチェは「こだわりスカーフ」を持ちやすいポケモンであるカプ・コケコより素早いため「とんぼがえり」から試合のペースを握りやすいと考えました。「とんぼがえり」で少しダメージを与えておけば他の技を一貫させやすいです。また、特性「ビーストブースト」で攻撃が上がるような調整をしたうえでタイプ一致で威力の高い「とびひざげり」を一貫させるような立ち回りを行えば「こだわりスカーフ」を持たせるリスクも緩和できると考え、軸としてパーティを作成することにしました。
その他のポケモンは全てフェローチェを使うことを念頭に置きつつ、フェローチェを選出しづらい相手に対して選出相性が良くなるように考えながら面子を決めていきました。
対面性能の高いポケモンによる崩し、サイクル性能の高いポケモンによる消耗戦、積み技を使うポケモンによる全抜きといった様々な戦術が取れることからどのアーキタイプにも属さない「スタンダード」なパーティであると考えています。

細かい点について、以下の記事を参考にしています。
http://hakusyakuku.hatenablog.com/entry/2017/11/11/234812



【個別解説】



フェローチェ

こだわりスカーフ ビーストブースト
とびひざげり とんぼがえり ドリルライナー れいとうビーム
さみしがり 147(4)-207(252)-52(4)-159(12)-57-201(236)


・最速130族(カプ・コケコ等)抜き
・「ビーストブースト」でAが上がるようにA>S、かつ最大まで高めて「とびひざげり」でH155-B100メガバシャーモが下2つの乱数以外で1発
・「とびひざげり」を2回失敗しても良いようにH奇数、余りCを高めにしつつ、Bに振り分け(キノガッサの「マッハパンチ」を受けることを想定)
・「ダウンロード」で相手のCが上がるようにD>B



構築の始点でありパーティコンセプトそのもののポケモンです。非常に高い素早さからの「こだわりスカーフ」による「とんぼがえり」で試合のペースを掴みます。
「とんぼがえり」をメインウェポンにすることが可能なポケモンの中でも非常に高い素早さが売りで、殆どの対面で先制して動ける点が強みです。
技については、まずコンセプトの「とんぼがえり」を覚えさせ、「とんぼがえり」でダメージを与えて削っておけばカプ・コケコやメガゲンガーを「ドリルライナー」で倒せることが強力と考え「ドリルライナー」を次に決定させました。また「こだわりスカーフ」を持っているため、威力の高い技を一貫させるというコンセプトが強力であることから、タイプ一致の高威力の技として「とびひざげり」を選択しました。ハイリスクハイリターンな技ですが、フェローチェのAから繰り出される威力としては申し分なく、「とんぼがえり」を絡めたサイクルで相手を削りながら、「とびひざげり」を一貫させるような立ち回りがシンプルで強力です。最後の技は「れいとうビーム」とし、「とんぼがえり」と「とびひざげり」の両方を半減させる飛行タイプへダメージが見込める手段としました。「こだわりスカーフ」を持ちやすい霊獣ランドロスガブリアスを倒したり、1段階素早さが上昇したメガボーマンダアーゴヨンに大ダメージを与えられるなど、抑止力として機能させやすい技でもあります。
配分についてはコンセプトからゲッコウガより素早くする必要があり、更に「こだわりスカーフ」を持つカプ・コケコよりも先制で動きたかったためS201に設定し、「ビーストブースト」でAを上げられるようにするため性格補正をAにかけることを決めつつ、Aを最大まで上げることで「ドリルライナー」のダメージや「とびひざげり」で倒せる範囲を拡大させました。特にAを207まで上げることで、耐久力無振りのメガバシャーモが「とびひざげり」で倒せる確率が下2つで倒せるようになるため、Aは最大とした方が良いと判断しています。残りの配分は「れいとうビーム」の威力を上げるためなるべくCに回したかったのですが、メガバシャーモに「とびひざげり」を撃ち続けることが想定できたことから「まもる」を使われて失敗した際を考慮して使用回数を増やせるようにHPが奇数であることが重用と考え、Hに努力値を4だけ回して奇数とし、余りをCに振り分けました。性格は「ダウンロード」でポリゴン2の特攻が上がってしまうことを防ぐためにD>Bとなるよう「さみしがり」としました。
基本的には初手で繰り出して「とんぼがえり」から試合のイニシアティブを握りにいきますが、ストッパーとして控えさせたり、「とんぼがえり」を使わず単に攻撃範囲の広さを活かして戦うこともあります。どの場面においてもほぼ先制できるという点は非常に優秀であり、独特の攻撃範囲も活かせる「こだわりスカーフ」はフェローチェにとって相性の良い持ち物だと感じました。



ポリゴン2

しんかのきせき トレース
ほうでん シャドーボール みがわり じこさいせい
おくびょう 185(196)-*-112(12)-130(36)-124(68)-115(196)



・準速61族(テッカグヤ)抜き
・「みがわり」の使用回数を考慮しHP4n+1かつ「みがわり」がC174テッカグヤの「エアスラッシュ」を上4つの乱数を引かない限り耐え
・H131-D126ミミッキュを「シャドーボール」で2発
・余りB



フェローチェの「とんぼがえり」から繋ぐポケモンとしてまず耐久力の高いポケモンが必要でした。特に仮想敵がゲッコウガであるため、ゲッコウガから有効打を受けづらいポケモンであることが条件で、その中からフェローチェでは不利な鋼タイプであるギルガルド、そして「まもる」の採用率が高く「とびひざげり」で倒しづらいテッカグヤに強い「みがわり」を覚えた「しんかのきせき」を持つポリゴン2が相性の良いポケモンであると考え、2匹目として採用しました。
これら2匹のポケモンは「どくどく」「やどりぎのタネ」でポリゴン2を崩してくる場面が想定しやすいため、素早さを高めて先制で「みがわり」を使うことで返り討ちにすることを狙います。最速だと先制されてしまいますが、最速での採用率は低いと考えたため準速までを想定し、それに負けないよう素早さに補正をかけて、準速テッカグヤが抜けるS115をまずラインとして設定しました。「みがわり」は「どくどく」を使わないギルガルドに対しても有効で、「Zせいなるつるぎ」を防いだり、「キングシールド」に合わせるなど、立ち回りの幅が広がります。ブレードフォルムギルガルドに致命傷を与えるため攻撃技として「シャドーボール」も覚えさせています。これによりフェローチェが苦手とするミミッキュに対しても戦いやすくなります。
次に「みがわり」を使用した際、テッカグヤに採用されやすい技である「エアスラッシュ」を耐えやすくなるようにDを伸ばしました。かなり乱数を妥協していますが、C174はあくまで目安であり、実際はそれよりもややCを落としたテッカグヤが多いと感じていたことから基本的には耐える前提で行動してもよいと判断しました。余りをCに少しだけ振り乱数を動かしつつ総合耐久力を上げるためBに回すというHSベースでの配分を決定させました。
技についてですが、まずコンセプトの「みがわり」を覚えさせ、ギルガルドを倒すための「シャドーボール」も確定させ、次にゲッコウガから何度も攻撃を受けることを想定しつつ、「みがわり」を使える回数が多い方が立ち回りがしやすいと考えたため「じこさいせい」を覚えさせました。最後の技は「どくどく」にしようと思いましたが、テッカグヤに対して素早く遂行したい技が必要だと考えたことから電気タイプの技が必要だと考え、「みがわり」と相性の良い「ほうでん」を優先させました。
特性については「トレース」としました。パーティ全体で地面タイプに対して繰り出せるポケモンが少なく、唯一耐性がある、後述の霊獣ランドロスも選出場面が他のポケモンよりも少ないことから、相手の霊獣ランドロスの「いかく」を使える点が大きなメリットです。また、メガゲンガーの「かげふみ」に対しても有効であるため「シャドーボール」を活かして戦いやすくなる点も長所です。更にグライオンの「ポイズンヒール」になることで「どくどく」を使うグライオンに強くなれる点、更にはオニゴーリの「ムラっけ」となることで、「みがわり」を使いながら抗う手段となれます。技が「ほうでん」「シャドーボール」「みがわり」「じこさいせい」であり、合計PPが80あり、これは「じしん」「どくどく(ハサミギロチン)」「まもる」「みがわり」といった構成のグライオンや「フリーズドライ」「ぜったいれいど」「みがわり」「まもる」といった構成のオニゴーリよりも合計PPが多いため、ポリゴン2の「みがわり」を破壊する手段の乏しいこれらのポケモンには基本的にPP勝負で有利に立てると考えたことから、対策としては有効であると判断しました。先制で「ハサミギロチン」や「ぜったいれいど」を当てられた場合や「ちょうはつ」を受けてしまうと倒されてしまいますが、汎用性が高く数の多い構成のグライオンオニゴーリについての対策としては十分だと考えています。これらも「どくどく」よりも「ほうでん」を優先させた理由の1つです。
特性を「ダウンロード」ではなく「トレース」にしたことから火力があまり高くないためサイクル同士での戦いに強くないことや地面タイプへの後出しが安定しないなどのデメリットがあり、通常のポリゴン2とは違う扱い方が求められるポケモンとして慎重に扱う必要がありますが、構成が機能した試合は1匹で相手のパーティを半壊させられるポテンシャルを持つポケモンでした。
数多くの技を覚えるポケモンであるため、パーティによっては同じような配分で他の技構成にしたり、SやCのラインを調整して別の配分にするなど、まだまだ考察の余地があるポケモンだとも感じています。




メガリザードンX

リザードナイトX もうか→かたいツメ
フレアドライブ ドラゴンクロー りゅうのまい はねやすめ
ようき 175(172)-160(76)-132(4)-*-106(4)-167(252)



・最速
・C216霊獣ボルトロスの「きあいだまZ」耐えかつHP16n+1
・【かたいツメ】「フレアドライブ」でH167-B171ギルガルドを1発
・あまりB、Dに振り分け



3匹目に採用したポケモンメガリザードンXです。フェアリータイプ、炎タイプ、鋼タイプへの耐性を持つ炎タイプのポケモンフェローチェと相性が良いですが、その中でもフェローチェの「とびひざげり」と「とんぼがえり」の両方が半減されてしまう上に、ポリゴン2でも有利に戦えるとはいえないカプ・コケコや霊獣ボルトロスといった電気タイプへの耐性が欲しいと考えメガリザードンXは補完として優秀であると考え採用しました。
耐性を活かし、繰り出す回数を上げたかったため耐久力を重視した配分としました。回復技である「はねやすめ」と併せて基本的にはHSベースの配分としたいですが、ウルガモスや相手のメガリザードンXといったポケモンの相手もしたいため「りゅうのまい」での切り返しが狙えるよう最低限の攻撃性能も持たせました。攻撃技としてはリスクの少ない「ドラゴンクロー」を覚えさせ、メインウェポンは鋼タイプへの遂行技である「フレアドライブ」としました。あまり攻撃力に努力値を割かずとも弱点を突けば殆どのポケモンが1撃で倒せることが魅力であり、反動を受けても「はねやすめ」で回復してケアしやすいことからデメリットは小さいと考え他の炎タイプの攻撃技よりも優秀であると考えました。
このパーティにおいてはミミッキュカプ・テテフに対して先制できることは重用であると考え素早さに補正をかけ、ウルガモスメガリザードンX(Y)の相手をすることを想定し、同速勝負も挑めることが重用と考え最速での採用としました。
時には自らも勝ち筋となれる数値の高さが魅力ですが、耐性を活かすためにはメガシンカしなければならないため試合の序盤でメガシンカさせるようやや立ち回りに工夫が必要なポケモンでした。それでも対電気タイプ、炎タイプという面での頼もしさがあり、鋼タイプへの圧力も十分で、パーティに非常に噛み合っていると感じました。




ナットレイ

フィラのみ てつのトゲ
ジャイロボール タネマシンガン はたきおとす つるぎのまい
ゆうかん 180(244)-160(252)-151-*-138(12)-22



・最遅(ジャイロボールの威力を少しでも上げるため)
・A最大、「ジャイロボール」でH135-B101-S200メガゲンガーが1発
・「ガーディアン・デ・アローラ」を受けて「フィラのみ」が発動するH4nかつA200ガブリアスマンムーの「じしん」を最高乱数×2以外耐え
・余りDでC145サンダーの「ねっぷう」耐え



フェローチェの攻撃を耐えやすい水タイプの中でもポリゴン2では非常に不利なカプ・レヒレへ強いナットレイを4匹目に採用しました。草タイプでありながらフェアリータイプへの耐性を持つことから、フェローチェの「とんぼがえり」をキノガッサミミッキュに使った際の交代先としても優秀です。同様のタイプを持つカミツルギも選択肢でしたが、「とんぼがえり」から幅広い相手へ繰り出すことを想定すると総合的な耐久力が必要であったことと、「トリックルーム」を使うパーティへの耐性が最低限欲しかったことから素早さの低いナットレイが強力だと考えたことから今回はナットレイの採用となりました。
何度か交代で繰り出すことを意識し、回復ソースが必要だと感じたため「フィラのみ」を持たせており、何度も攻撃を受けることで発動させるタイミングを調整しやすいと感じたため、「オボンのみ」よりも優先させています。HPが半分回復するきのみの中でも「フィラのみ」を選んだ理由は「トリック」意識で、パーティ内で他のポケモンにHPが半分回復するきのみを持たせるポケモンが1匹であり、特殊技を覚えさせないポケモンの場合は基本的には「フィラのみ」を持たせることにしています(今後このブログでも同様です)。
まず攻撃技として「ジャイロボール」を覚えさせました。そしてナットレイはサイクル性能が高いポケモンでありながらある程度対面での遂行能力も必要だと考えたため攻撃を最大値まで伸ばしてメガゲンガーを「ジャイロボール」1発で倒せるようにしました。そして次に「はたきおとす」を覚えさせ、カビゴンやポリゴン2への対策となる他、「つるぎのまい」と併せて相手のナットレイに非常に強くなれるようにしました。ナットレイは「まもる」の採用率が高く、フェローチェの「とびひざげり」で戦うことを割けたいため、ナットレイ対策のナットレイとして機能させることは重用であると考えています。また、サイクル戦同士の戦いになるとやや不利となるため相手の「たべのこし」や「くろいヘドロ」を無効にしてしまえる点がパーティと噛み合っていると判断しました。最後の技は水タイプへの遂行が求められるため草タイプの技が必要であると考えましたが、このナットレイには相手のグライオンへ負けないような構成にしたかったため「タネマシンガン」を覚えさせました。これにより「みがわり」を使われても抗えます。「つるぎのまい」は耐久力も上がることから「フィラのみ」と相性の良い「のろい」も選択肢でしたが、グライオンを相手にすることを意識すると、「ハサミギロチン」がある場合は一方的に倒されてしまうため、素早い遂行が求められることから「つるぎのまい」としました。「パワーウィップ」ではなく「タネマシンガン」を採用することでやや決定力が落ちてしまうことへのケアも兼ねています。
覚えさせた4つの技はいずれも使用機会が多く、構成についてはパーティに噛み合っていました。しかし配分についてはまだまだ調整の余地があると考えています。



カプ・テテフ

こだわりメガネ サイコメイカ
サイコキネシス サイコショック ムーンフォース ねごと
ひかえめ 175(236)-*-118(180)-169(28)-136(4)-123(60)



・HP16n-1かつ【かたいツメ】A200メガリザードンXの「フレアドライブ」を最高乱数以外耐え
・準速70族(キノガッサ)抜き
・余りCでH185-D105メガリザードンXが最低乱数以外【こだわりメガネ】【サイコフィールド】「サイコキネシス」で1発
・余り4をD



ここまででパーティ全体の決定力が物理攻撃に偏っているため特殊攻撃をメインウェポンとするポケモンが必要であったこと、またフェローチェは相手の弱点を付かなければ相手を倒しづらいことからフェローチェとは違い、対面性能が高く、相手の数値受けによるサイクルを破壊できそうなポケモンを探したところ「こだわりメガネ」を持たせたカプ・テテフが該当したことから、カプ・テテフを5匹目として採用しました。特性「サイコメイカー」による「サイコフィールド」によって耐久力の非常に低いフェローチェを先制技から守れるため非常に相性が良いと考えています。
パーティ全体がメガリザードンXを苦手としていると感じたことから対面で負けないよう物理耐久を重視した配分にしました。
技についてはまずメインウェポンである「サイコキネシス」を覚えさせ、次に撃ち分け用の技として「サイコショック」を覚えさせました。これにより数値受けへの破壊性能を高めることができており、ナットレイの「はたきおとす」と絡めてカビゴンやラッキーを倒すのに役立ちます。また、フェローチェキノガッサと対面した際に「とんぼがえり」から繋ぐ先として機能させるために「ねごと」を覚えさせており、状態異常耐性に乏しいこのパーティにおいてカバルドンの「あくび」などに耐性をつけることができます。最後の技は「ムーンフォース」とし、エスパータイプの技が効かない悪タイプへの遂行技としました。フェローチェを選出しない場合のバンギラスサザンドラといった悪タイプを苦手としているため、カプ・テテフも悪タイプに一方的に不利とならないようにしたかったためです。
このパーティにおいて非常に重用な崩しの役割を持っており、対面性能の高さとフェローチェとの相性の良さから第2の軸として運用が可能なポケモンとして活躍できます。パーティ全体で鋼タイプを強く意識していることから自然とエスパータイプを通しやすくなっていることもカプ・テテフがこのパーティに噛み合っている要因であると感じています。カプ・テテフがサイクルを破壊し、カプ・テテフが苦手な対面性能の高いポケモンフェローチェが上から倒すといった役割分担が上手く出来るよう、最後に選出するクッション役のポケモンを上手く噛み合わせることができればあらゆるパーティに対して戦える組み合わせであると感じました。



霊獣ランドロス

ジメンZ いかく
じしん うちおとす みがわり つるぎのまい
ようき 165(4)-197(252)-110-*-100-157(252)



・最速、A全振り
・余り4をH(奇数となるため)



ここまでの5匹はいずれも地面タイプを等倍で通してしまうため地面タイプへの耐性をつけたいと思ったこと、また相手の地面タイプを起点にした崩しが行えると良いと感じたことからまだ誰にも持たせていないZクリスタルを持たせることでパーティ全体のパワーを上げられるようなポケモンで、最低限のサイクル性能を持ったポケモンはいないか探したところ、「ジメンZ」を持った霊獣ランドロスが該当したため採用しました。「みがわり」でグライオンや霊獣ランドロスを起点にしながら「つるぎのまい」「うちおとす」「じしん」を駆使して全抜きを狙います。これによりドヒドイデエアームドを軸とした選出に対して有利に戦えます。フェローチェドヒドイデに対して一方的に負けてしまうため、それらの補完として採用されやすいポケモンを意識しました。グライオンに先制できる確率を高めるためにSを最速まで伸ばしており、準速であるウルガモスリザードンも意識しています。
特性「いかく」のおかげで強引にサイクルに組み込みつつ、全抜きをしない場面でも「Zじしん」で相手の低速サイクルに対して大きく負担を与えるために選出する場合もあります。この型のランドロスは「ステルスロック」といった起点作成があれば活躍させやすいですが、このパーティにおいてはハイブリッドな役割が重用だと考えたためこの型を単体で採用しています。
役割が明確であるため選出した際は活躍させやすいのですが、全抜きする時以外の選出では役割が中途半端になってしまっていました。しかし特性「いかく」や数値の高さなどパーティ全体の連携のしやすさから全く活躍できないということは少なく、霊獣ランドロスというポケモンの優秀さを再認識することができました。
配分や性格についてはまだまだ練る余地があると考えていますし、「ジメンZ」に拘る必要は無いのかも知れませんので、この枠はまだまだ別の選択肢があるとも感じています。



【感想】

真皇杯関西地区予選1では10試合中8試合フェローチェを初手に出し、高い勝率が得られたのでコンセプトは良かったのではないかと思います。しかし個々のポケモン単位で見るとナットレイや霊獣ランドロスなど、技や配分の採用理由が曖昧であったり、ドヒドイデメガメタグロスが重めであるといったパーティの穴も目立ちますので、コンセプトはそのままにまだまだ完成度を上げられると感じました。
しかし「こだわりスカーフ」を持ったフェローチェ自体は高いポテンシャルを持ち、軸にするのに申し分ない性能を持っていることは確信できましたので、似たようなコンセプトのパーティが今後開拓されることを祈念しつつ、自分の考えを再度まとめる意味も込めてパーティを公開することにしました。



【第4回真皇杯関西地区予選1での選出回数(全10試合)】



フェローチェ   :■■■■■■■■ 8
ポリゴン2    :■■■ 3
メガリザードンX :■■■■■ 5
ナットレイ    :■■■■■■■■ 8
カプ・テテフ   :■■■■■ 5
霊獣ランドロス  :■ 1



記事は以上です。

最後までお読み下さり、ありがとうございました!