第14回びぶおふ!で使用したパーティです。
結果は予選カトレアブロックを5-2で1位通過、決勝トーナメントを1-1でベスト8でした。
メガリザードンX |
リザードナイトX | もうか→かたいツメ | ||||||
フレアドライブ | ドラゴンクロー | りゅうのまい | はねやすめ | |||||
いじっぱり | 175(172)-187(156)-133(12)-*-106(4)-141(164) | |||||||
ジャローダ |
きあいのタスキ | あまのじゃく | ||||||
リーフストーム | ミラーコート | へびにらみ | ちょうはつ | |||||
おくびょう | 151(4)-*-115-127(252)-115-181(252) | |||||||
カバルドン |
ゴツゴツメット | すなおこし | ||||||
がんせきふうじ | あくび | ふきとばし | ステルスロック | |||||
わんぱく | 215(252)-132-172(148)-*-106(108)-67 | |||||||
化身ボルトロス |
ラムのみ | いたずらごころ | ||||||
10まんボルト | めざめるパワー(氷) | ちょうはつ | わるだくみ | |||||
おくびょう | 175(164)-*-92(16)-155(76)-100-179(252) | |||||||
メガゲンガー |
ゲンガナイト | ふゆう | ||||||
シャドーボール | きあいだま | みちづれ | ほろびのうた | |||||
おくびょう | 135-*-101(4)-222(252)-115-200(252) | |||||||
パルシェン |
おうじゃのしるし | スキルリンク | ||||||
つららばり | こおりのつぶて | ロックブラスト | からをやぶる | |||||
いじっぱり | 147(172)-158(228)-201(4)-*-66(4)-103(100) | |||||||
<構築の経緯>
まず、リザードンというポケモンを使いたいと思いました。リザードンはボクが個人的に好きなポケモンで、非常に強力なポケモンでありながら第六世代のシングルバトルのオフで一度も使ったことが無かったため、最後のパーティとして使うことにしました。
次に、ボクは第五世代終盤はずっと「積み技」をテーマにしたパーティを使っていました。そこで第六世代終盤も同じコンセプトを使いたいと思い、「積み技」をメインコンセプトに据えつつ、リザードンを組み込むことを決めてパーティを組むことにしました。
また、第六世代では「あくび」+「ステルスロック」を覚えたカバルドン+「ラムのみ」を持ち、「ちょうはつ」と「わるだくみ」を覚えた化身ボルトロス、「きあいだま」を覚えたCSメガゲンガーの3匹の組み合わせを非常に気に入っており、このコンセプトでは自然に組み込むことが可能と判断し、この3匹もまず採用することにしました。
以上を踏まえ、最初に組んだ原型が以下の形です。しばらくはこの形で調整していました。
メガリザードンYに「ニトロチャージ」を覚えさせ、擬似的な積み技を使えるポケモンとしてエースを任せていました。また、補完性能に優れるキノガッサを採用し、「つるぎのまい」を覚えさせて高耐久力のポケモンを崩す役割を与えました。次にパルシェンを採用し、リザードンの苦手なガブリアスなどの相手を任せることにしました。
しかしこの形だと電気タイプが重く、メガリザードンYが不利な電気タイプと対面しただけで圧倒的に不利となってしまう点が気になっていました。
またその一方、ボクはツタージャも好きなポケモンで、丁度ジャローダを育成したてなのもあり、キノガッサを特に理由も無く気分でジャローダに変更して使っていました。すると意外にもうまくパーティにマッチしており、キノガッサではなくジャローダを使うのも悪くないと感じ始めていました。そんな中、やはり電気タイプへの対抗手段が気になっていたことから、メガリザードンYをメガリザードンXに変更すれば電気耐性が上がり使いやすくなるのではないかと感じて、メガリザードンXとジャローダの組み合わせで使うことにしました。メガリザードンXもやはりガブリアスをあまり得意としないため、パルシェンは引き続き採用することにして6匹を決定させ、型を決めていくことにしました。
基本的には「リザードン」・「ジャローダ・カバルドン・化身ボルトロスから2匹」という選出で戦います。メガゲンガーはメタ要素が強く、ラッキーを中心としたパーティやこのパーティの面子で厳しいヒードランを相手に選出します。パルシェンはリザードンを選出させづらいパーティにリザードンの代わりに出したり、選出が定まらない時の最終手段として選出できるような構成にしました。
<個別解説>
メガリザードンX |
リザードナイトX | もうか→かたいツメ | ||||||
フレアドライブ | ドラゴンクロー | りゅうのまい | はねやすめ | |||||
いじっぱり | 175(172)-187(156)-133(12)-*-106(4)-141(164) |
・【+1】【かたいツメ】「フレアドライブ」で184-134化身ボルトロス1発
・HP16n-1かつ【おやこあい】A194メガガルーラの「すてみタックル」を最大乱数と上から二つ目の乱数の組み合わせ以外耐え
・準速88族(ドリュウズ)抜きかつ無振り120族(メガボーマンダ)抜きかつ【+1】で135族(メガミミロップ、メガライボルト)抜き
・余り4をD
パーティのスタート地点であるリザードン。このパーティでは優秀なタイプと耐久力、攻撃力を持つバランスの良いアタッカーとして柔軟に動くことを目指しています。
カバルドンの「あくび」だけでなく化身ボルトロスやジャローダの「ちょうはつ」とも相性が良いだけなく、相手に与える択の多さで自然と圧力をかけられるポケモンです。リザードン一匹で相手を3体倒すことは難しいため、1.5〜2匹近くの負担を与えることを目標に立ち回ります。
技は柔軟に立ち回れる構成としました。「フレアドライブ」は威力の高い技で、メインウェポンとしての採用です。また、「フレアドライブ」と相性の良いタイプ一致技である「ドラゴンクロー」も採用しました。この枠は「げきりん」との選択でしたが、このパーティではリザードンは居座って戦うことを重視したため自ら混乱状態になるデメリットが大きいと考えて今回は「ドラゴンクロー」としました。また、積み技として「りゅうのまい」を採用。これにより先制で多くのポケモンに圧力をかけやすくなり、特性「かたいツメ」も相まって非常に決定力の高いポケモンとして扱えます。最後の技には「はねやすめ」を選択し、「ちょうはつ」から展開した際のタイマン性能の向上、「フレアドライブ」で消耗した体力の回復による攻撃回数の増加など耐久力のあるメガリザードンXとの相性の良い技です。
このパーティにおいてはフェアリータイプを半減できることと地面タイプを無効化できることは重要な意味を持つため、すぐにはメガシンカせずに戦うことも多いです。
メガリザードンXは「でんじは」や「どくどく」の状態異常を苦手としますが、これらを後述のジャローダやボルトロスの「ちょうはつ」を使いながら防ぐことで展開することが多いです。これによって初めてメガリザードンXの耐久力が活かされます。
配分は耐久力と決定力のバランスの取れた配分にしました。素早さに微調整を施していますが、これは【+1】でS135族を抜くS調整138のメガバシャーモやメガリザードンXとの同速を避けるため少し高くしたかった意図があります。最速のヒードランと同速ですが、他全ての数値を妥協したくなかったため素早さを妥協することにしました。
メガゲンガーとの同時選出を行い、リザードンのみをメガシンカさせて戦うことも多いです。
ジャローダ |
きあいのタスキ | あまのじゃく | ||||||
リーフストーム | ミラーコート | へびにらみ | ちょうはつ | |||||
おくびょう | 151(4)-*-115-127(252)-115-181(252) |
・最速、C全振り
・余り4をH(奇数となるため)
「使いたかったから」という理由で使い始めましたが、パーティ全体の初速が遅めであることから「へびにらみ」によるサポートが噛み合っていること、「あまのじゃく」による「リーフストーム」で自らエースとなれること、「ちょうはつ」により後続への繋ぎができることからパーティ全体と相性が良いポケモンとして活躍できました。
最後の技は「ミラーコート」を選択し、「きあいのタスキ」を持たせてタイマン性能を向上させました。これによりストッパーとしても活躍ができる他、幅広い相手に選出しペースを握ることができます。
このパーティにおいては「ちょうはつ」が重要な役目を持ち、後述のボルトロスも「ちょうはつ」を覚えており、前述のリザードンとの連携が主ですが、カバルドンやパルシェンもその恩恵を受けることができます。また、ボルトロスで「ちょうはつ」を撃ってから相手に倒され、ジャローダの「ミラーコート」で相手を倒してから後続のポケモンに「へびにらみ」を使って戦うことで戦うなどこの2匹の連携も重要です。
エースとしても活躍できるためCはなるべく高めに設定したく、「きあいのタスキ」を持たせていることもあり耐久力に努力値を割く必要も感じられなかったことからCSベースの配分としていますが、水タイプの技に対して交代で出すこともあります。
B=Dとなっていますが、ポリゴン2を相手にした場合は攻撃か特攻どちらが上がっても相手の型次第であるためどちらかを意図的に上げさせるような調整はしませんでした。
カバルドン |
ゴツゴツメット | すなおこし | ||||||
がんせきふうじ | あくび | ふきとばし | ステルスロック | |||||
わんぱく | 215(252)-132-172(148)-*-106(108)-67 |
・H最大かつC93メガガルーラの【おやこあい】「れいとうビーム」2発耐え
・余りBでA182ガブリアスの「じしん」2発耐え
幅広い相手に選出が可能な起点作成要員であるカバルドンを採用。
「がんせきふうじ」を攻撃技として設定しており、後続でのサポートをさせやすくしている他、パーティ全体が苦手なファイアローや化身ボルトロスへの打点としています。「あくび」と「ステルスロック」で積み技を使うことをサポートしています。
持ち物は「ゴツゴツメット」としました。これにより交代から相手に負担を与えることができ、相手にダメージを与えながら起点作りを行えます。リザードンで「フレアドライブ」ではなく「ドラゴンクロー」で倒すための削りで使えたり、1発目では相手を仕留めづらいジャローダの打点補助としても重宝します。
最後の技として「ふきとばし」を採用しました。これはグライオンが入っているパーティに対してメガゲンガーや化身ボルトロスと合わせて選出した際に隙となることを防ぐためです。特にグライオン入りのパーティに対しては「ステルスロック」と合わせてメガゲンガーで崩すことを狙うため、カバルドンを選出する機会が多いと考えたためです。
配分はBを高めにしつつ、目安としてのDを設定しました。
化身ボルトロス |
ラムのみ | いたずらごころ | ||||||
10まんボルト | めざめるパワー(氷) | ちょうはつ | わるだくみ | |||||
おくびょう | 175(164)-*-92(16)-155(76)-100-179(252) |
・最速
・A200ガブリアスの「げきりん」耐え
・【+2】「10まんボルト」でH135-D115メガゲンガーを1発
「でんじは」によるサポートを行うのではなく、エースとしての運用をするための化身ボルトロスを採用。
「わるだくみ」を採用し、相手を全て倒すことを狙います。HPに多く努力値を割き、耐久力と決定力を兼ね備えた型としました。このポケモンもジャローダの「ちょうはつ」から繋ぐことで優秀なタイプと耐久力を活かすことができます。自身も「ちょうはつ」を使うことで後続のサポートも見据えて立ち回ることができます。
攻撃技はメインウェポンとして扱いやすい「10まんボルト」とこのパーティでは重たい地面タイプを倒すための「めざめるパワー(氷)」としました。特にリザードンの苦手なガブリアスを倒すために「めざめるパワー(氷)」が必要だと考えました。
持ち物は「ラムのみ」としました。これにより「どくどく」から崩してくる化身ボルトロスを返り討ちにできる他、「いばる」を使う戦術に非常に強くなれます。カバルドンから展開し、ボルトロスとメガゲンガーで詰ませるように動きます。
特性「ムラっけ」のオニゴーリや「ちいさくなる」を覚えているピクシーが入っているパーティに対してはこの「ラムのみ」を持つボルトロスと後述のメガゲンガーを使うことで高い勝率を出すことが出来ました。
メガゲンガー |
ゲンガナイト | ふゆう | ||||||
シャドーボール | きあいだま | みちづれ | ほろびのうた | |||||
おくびょう | 135-*-101(4)-222(252)-115-200(252) |
・最速、C全振り
・余り4をB(先制物理技によるダメージ幅をずらすため)
幅広い相手に選出が可能なメガゲンガーを採用しました。
メガゲンガーは「みちづれ」で相手を1体倒すことが得意です。積み技を使い、1匹のポケモンで相手を全て倒すためには相手の数は少ない方が良い(当然ですが)ので、メガゲンガーは積み技を使うパーティのコンセプトにマッチしているといえます。
まずメガリザードンXが苦手なバンギラスやヒードランに対する打点とするために「きあいだま」を覚えさせました。それに伴い、特攻に全て努力値を振って倒しやすくしています。カバルドンの「ステルスロック」と合わせてあらゆるバンギラスを1撃で倒しやすく、バンギラスでメガゲンガー対策をしているラッキーを軸としているパーティに強く出られます。「こだわりスカーフ」を持っているバンギラスにも先制されないように最速としました。メインウェポンとしては「シャドーボール」を採用し、「きあいだま」との攻撃範囲を補完しています。ヒードランが入っているパーティにはクレセリアやヘラクロスなどメガゲンガーで有利なポケモンが多く入っていることが多く、他のポケモンで相手に負担を与えながらメガゲンガーを一貫させる動きを目指します。
リザードンと同時に選出することも多いです。この場合はゲンガーでメガシンカせずに「みちづれ」を使うことで2体2の状態に持ち込んでからリザードンで詰ませる動きをします。
最後の技として「ほろびのうた」を採用しました。これによりオニゴーリやピクシーに対して非常に有利に戦えます。
メタ性能の強い構成となっていますが、特性「かげふみ」による「みちづれ」が強力で、汎用性の高いポケモンであるため幅広く選出が行えるという点ではこの役割はメガゲンガーにしか成し得ないと思っています。
パルシェン |
おうじゃのしるし | スキルリンク | ||||||
つららばり | こおりのつぶて | ロックブラスト | からをやぶる | |||||
いじっぱり | 147(172)-158(228)-201(4)-*-66(4)-103(100) |
・【+2】で最速135族抜き
・A182ガブリアスの「げきりん」2発耐え
・余りA、B、Dに4ずつ振り分け
最後はリザードンが苦手なガブリアスに強いパルシェンを採用。
エースとしてはリザードンに近く、リザードンの代わりに選出することが主ですが、リザードンが倒された場合はパルシェンで起点にする、或いはパルシェンが倒された場合に起点にするために同時に選出することもあります。その場合でもジャローダやボルトロスの「ちょうはつ」から展開したり、メガゲンガーで1-1を取ってからリザードンから隙を作るように動くなど、幅広い選出に組み込むことが可能です。
また、パルシェンに「おうじゃのしるし」を持たせました。これによって不利な対面であっても「からをやぶる」さえ使っている状態であれば確率次第で倒せてしまえます。これにより、選出が定まらなかった時の最終手段としての役目を持たせることができるようになりました。積み技を使うパーティ、特にパルシェンのような死に出しからの有利対面からの全抜きを狙うようなコンセプトのパーティでは相手の選出で試合が決まることもあり、選出の時点で択を制さなければあっさりと敗北してしまうことも少なくありません。そこでいくつかのパターンが想定され決められなかった場合はゲンガー・ジャローダorカバルドン・パルシェンと選出し、ゲンガーで1-1を取りジャローダかカバルドンで起点を作ってからパルシェンで全抜きを目指すという選出をすることに決めました。
配分はガブリアスを意識したものにしました。「こだわりスカーフ」を持ったガブリアスや霊獣ランドロスを倒すために「こおりのつぶて」を覚えさせています。
<感想>
ガブリアスに強い枠としてパルシェンを採用しましたが、マリルリを採用しておけばよかったと思っています。パルシェンは選出で相手の鋼タイプを誘う役割がありますが、対面性能はあまりないです。しかしマリルリならばガブリアスだけでなく他のドラゴンタイプにも比較的強めで、「はらだいこ」によるエースとしての性能もあるため似た扱いができるようになると思いました。
しかしパルシェンの勝ちパターンによる立ち回りの容易さはマリルリにはない魅力であり、またファイアローに隙を見せづらくマンムーにも圧力がかかるという点では他のポケモンにはない長所です。
解説は以上です。
最後までお読み下さり、ありがとうございました!