2020/4/4(土)に開催された「第14回プチドラサマ杯」で使用したパーティです。
結果は4-1で優勝でした。
使用したパーティについて記します。
【コンセプト】
Lv52のスイクンが強いと感じ、軸にしました。理由は様々ですが、Lv50ガラガラの「じしん」を2発耐えること、バンギラスやハガネールにかなり安定して後出しができることなど、現環境において一定の活躍が担保されていることが大きいです(現環境というのは、低レベルガラガラでパーティの決定力を補強するパーティが多いこと、ハガネールやバンギラスが比較的高い使用率であると個人的に感じている現状を指します)。
スイクン自体は決定力がないため、パーティ全体で決定力の増強が必要と考え、そこで「すてみタックル」+「のろい」+「ねむる」+「ねごと」を覚えたカビゴンを2匹目に採用し、メインの決定力を担います。レベル50であるカビゴンに対して「のろい」の積みあいになった際に有利で、「たべのこし」を持たせてエースのように扱います。このカビゴンが長期的なサイクルにも短期間の打ち合いにもとても強く、スイクンの苦手な電気タイプにも比較的安全に繰り出せ、この型のカビゴンで苦戦しがちな岩タイプや鋼タイプにスイクンが強いので相性は悪くありません。カビゴンを誤魔化してくるポリゴン2やミルタンクにはスイクンの「どくどく」を使うことで有利に戦うこととします。
3匹目にはライコウを選択。カビゴンが「くろいまなざし」や「ほろびのうた」を使うムウマやゲンガーに一方的に負けてしまうため「ほえる」を有効活用できる他、カビゴンを突破しかねない特殊決定力であるサンダーなどに抗える電気を持っているという意味でも補完として優秀だと考えました。
ここまでの3匹を基本として残りを決めていきますが、全体的に決定力が微妙であることと相手のカビゴンに対して不利であることが気になったため、次に採用する組み合わせとしてバランスパにおいて非常に強力な並びであるLv52ブラッキー+ムウマの組み合わせを使うことにしました。汎用性が高く勝ち筋が強力で、カビゴンに睨みを効かせつつ、他のポケモンとの連携が図りやすいです。
最後の1匹には更にカビゴンをマークしやすいカイリキーを決定力の補強として添え、6匹の並びを完成させました。
【個別内訳】
※採用順の並びです。
スイクン@Lv52@しんぴのしずく@ 1FFF
なみのり・どくどく・ねむる・ねごと
パーティ構築のスタート地点です。幅広い相手に対して持久戦を仕掛けることができるポケモンです。
技は遂行技である「なみのり」を覚えさせ、持久戦に必要な「ねむる」と「ねごと」を覚えさせて長期戦を狙います。最後の技は「どくどく」を覚えさせることで回復手段として「ねむる」を持たないポケモンに対して刺していく他、相手の「ねごと」を持たないポケモンを素眠りに追い込むことでアタッカーの突破口を開きます。ハガネールに対して非常に強く、エアームドやフォレトスの後出しを誘いづらいので「どくどく」が通る場面は比較的多いです。
Lv52である利点はLv52までのガラガラの「じしん」を2発耐えることです。ここに岩タイプを弱点とせずバンギラスやハガネールといったカビゴンの障害となりがちなポケモンに安定して繰り出しが可能な点は唯一無二の性能で、更に「しんぴのしずく」を持たせることで遂行速度を早めることができる点もスイクンの種族値だからこそできる長所だと感じました。「ピンクのリボン」を持つLv50パルシェンの「だいばくはつ」を確定で耐えたり、「しんぴのしずく」を持たせると「なみのり」でLv55ファイヤーが2発になったり、バンギラス2発で倒せる確率が上がるのはLv52ならではの数値です。
スイクンを軸として、他のポケモンの型を決定させていきました。
カビゴン@Lv51@たべのこし@FFFF
すてみタックル・のろい・ねむる・ねごと
2匹目に採用したのはエースとして運用するカビゴンです。レベルこそ低いですが、Lv50カビゴンとの打ち合いにさえ強いという条件のもと、Lv51以上であればそう大差はないと判断して比較的低レベルで選出自由度を高めた運用ができると考えました。
大多数のポケモンとの打ち合いに強い型で、高いタイマン性能を持ちます。この型のカビゴンでの突破が難しい岩タイプ・鋼タイプにはスイクンが強く、更に苦手としやすいポリゴン2やミルタンクにはスイクンの「どくどく」が刺さります。スイクンの「どくどく」で長期戦を仕掛け、相手のスキを見て「のろい」を使えるような立ち回りを目指しますが、単純に「すてみタックル」を打ち続けているだけでも強いのが長所です。Lv51でも「のろい」を1回使えばLv55で「たべのこし」を持つサンダーを高い確率で2発で倒せるため決定力を出すという意味でも攻撃技は「すてみタックル」が適していると考えました。
ライコウ@Lv52@はっかのみ@FDFF
10まんボルト・めざめるパワー(氷)・ほえる・ねむる
3匹目に採用したのはライコウで、カビゴンが型の都合上「くろいまなざし」と「ほろびのうた」を使うムウマやゲンガーを苦手とするので自然と「ほえる」を採用しやすいポケモンを使いたかったこと、カビゴンだけで対電気を任せるのに不安があったためサンダーに強いという点で噛み合っていたこと、地面タイプの多くにはスイクンの後出しが安定するので並びとしての相性が良いと感じたことが採用理由です。特にゲンガーより素早いというのはノーマル技しか持っていないカビゴンにとっては大きな助けとなります。
Lvは52での運用としました。Lv51スターミーやLv50フーディンに先制できるため素早さを高めるという意味での恩恵が感じたため、基本となる3匹の中でもカビゴンよりもレベルを上げるメリットが大きいと判断しました。
技は遂行技である「10まんボルト」、採用理由である「ほえる」を決定させた後、最低限のサイクルができる「ねむる」を覚えさせ、相性のよい「はっかのみ」を持たせました。対スターミーを考えると「きせきのみ」の方を持たせたくなりましたが、後述のブラッキーに持たせたいアイテムだったので妥協しました。対サンダーをこなすには何度も交代で繰り出せるようになる「ねむる」が必要です。最後の技は草タイプへの打点が欲しいと思ったため、「めざめるパワー(氷)」としました。
ブラッキー@Lv52@きせきのみ@1FFF
あまえる・くろいまなざし・バトンタッチ・つきのひかり
4匹目に採用したのはブラッキーです。後述のムウマとの組合わせは「ダブルロック」と呼ばれ、強力な勝ち筋となります。スイクンやライコウはカビゴンを非常に苦手としますが、この組み合わせはカビゴンに非常に強い並びです。ブラッキーはLv52で「つきのひかり」を覚えて体力管理が「ねむる」よりもしやすくなるため、この組み合わせはバランスパ特有の強力な並びだと考えています。
「あまえる」と「つきのひかり」で幅広く対物理をこなし、「くろいまなざし」と「バトンタッチ」で有利なポケモンに繋ぐ基本的な動きが強力です。繋ぐ先はムウマの場合は「ほろびのうた」を絡められる場合、スイクンの場合は「どくどく」だけで崩せそうなポケモン、カビゴンや後述のカイリキーは起点にできそうなポケモンへターゲットを併せてロックバトンを決めることで全抜きを狙うといった流れになります。
持ち物は「きせきのみ」としました。「かみなり」などで麻痺してしまったり、「どくどく」などで一度毒状態になってしまうだけでペースを崩されやすいポケモンなので1度回復手段があるだけで立ち回りに余裕ができる持ち物です。
ムウマ@Lv51@おうごんのみ@1FFF
でんじほう・くろいまなざし・ほろびのうた・みちづれ
5匹目に採用したポケモンはブラッキーとセットであるムウマです。「くろいまなざし」と「ほろびのうた」を使い、主にパーティ単位で重いカビゴンに対して有利に戦うことを狙います。このコンボはブラッキーの「くろいまなざし」からの「バトンタッチ」によって更に確実なものとなり、対カビゴン以外にも多くの相手に対して決められるようになります。耐久力が必要だったためゲンガーではなくムウマを使うこととしています。ブラッキーを選出しない場合でも選出できる機会は多いです。
採用理由である「くろいまなざし」と「ほろびのうた」を覚えさせ、残りの技はまず「みちづれ」を覚えさせて確実に相手と1-1交換をしやすくしました。バランスパでは相手のLv55エースを倒すことが強く求められるので、1-1交換の手段を増やすことは重要だと考えたのが理由です。最後の技は攻撃技である「でんじほう」として、苦手としやすいフーディンなどに圧力をかけられるようにしました。
レベルはブラッキーとセットで使うため高いレベルにはできず、全体との兼ね合いを考慮してLv51に落ち着きました。
持ち物は「おうごんのみ」を選択。確定数をずらせるため「みちづれ」と相性が良いアイテムです。この道具のおかげでブラッキーを選出せずとも単体で後出しができるポケモンの数が増えます。
カイリキー@Lv51@ピントレンズ@FFFF
クロスチョップ・のろい・ねむる・ねごと
最後に採用するポケモンはブラッキーでロックバトンを決めた後に相手を全抜きできるような勝ち筋を追えるポケモンにしたいと考えました。その上で、ブラッキーを選出せずとも単体での決定力があり、更にカビゴンに強くしたいと思ったことから、カイリキーが適任だと考え、採用することにしました。
繰り出し性能こそ微妙であるものの、スイクンで相手を素眠りに追い込んだり、ブラッキーでロックバトンを決めるなどで着地させ、「のろい」からペースを掴んでいきます。「クロスチョップ」のPPが少ないため、「ねごと」で少しでも使用回数を増やせるようにしています。
「ピントレンズ」を持たせたカイリキーの「クロスチョップ」が急所に当たる確率は33%で、「のろい」を積みあった場合の膠着状態を打破する性能には比較的長けています。 そのためブラッキーのロックバトンの対象を「のろい」を使うポケモンにすることもしばしばあります(不利なランク補正が無効になることではありませんが、積みきった後の展開を考えやすくなります)。スイクンを選出しない場合は対バンギラス等の岩タイプに苦戦することとなりますが、カイリキーの岩耐性はその点を緩和してくれます。
【終わりに】
運が良かったというのがもちろん大きいのですが、バランスパで金銀の精鋭たちが集まる対戦会で4-1で勝てた、というのが非常に喜ばしいことでした。
バランスパが自分のアイデンティティ的なところではあるので引き続き強力な並びを考えていきたいところです。
パーティとしては地面タイプがいないことから対電気タイプに不安を残すこと、ナッシーやフシギバナをはじめとする草タイプに対してやや不利であること、カイリキーの役割が中途半端であるなど改善点はまだまだありますが、1つの到達点として考えをまとめたうえで公開することとしました。
何かの参考になれば幸いです。
記事は以上となります。
最後までお読み下さり、ありがとうございました。