しんめーさんに「66でメガヤミラミを使ったパーティのアイデアが欲しい」と言われ組んだパーティです。
第1回ステロオフのレギュレーション等詳細はこちらです。
URL:http://stealthrock-off.hatenablog.com/entry/2016/03/28/185355
メガヤミラミ |
ヤミラミナイト | いたずらごころ→マジックミラー | ||||||
バークアウト | おにび | めいそう | じこさいせい | |||||
ずぶとい | 157(252)-*-194(252)-105-136(4)-40 | |||||||
エアームド |
きれいなぬけがら | がんじょう | ||||||
アイアンヘッド | ふきとばし | ステルスロック | はねやすめ | |||||
わんぱく | 171(244)-100-176-*-122(252)-92(12) | |||||||
ヤドラン |
ゴツゴツメット | さいせいりょく | ||||||
ねっとう | かえんほうしゃ | れいとうビーム | なまける | |||||
ずぶとい | 201(244)-*-178(252)-120-102(12)-50 | |||||||
バンギラス |
ラムのみ | すなおこし | ||||||
かみくだく | がんせきふうじ | おいうち | ドラゴンテール | |||||
しんちょう | 207(252)-162(60)-132(12)-*-157(180)-82(4) | |||||||
霊獣ボルトロス |
こだわりスカーフ | ちくでん | ||||||
10まんボルト | ボルトチェンジ | きあいだま | めざめるパワー(氷) | |||||
おくびょう | 165(84)-*-90-196(244)-*-158(180) | |||||||
フシギバナ |
くろいヘドロ | しんりょく | ||||||
ヘドロばくだん | ギガドレイン | ほえる | こうごうせい | |||||
ずぶとい | 187(252)-*-134(148)-121(4)-121(4)-113(100) | |||||||
<基本コンセプト・構築の経緯>
メガヤミラミを使うことをコンセプトに据えたパーティです。特性「いたずらごころ」によりこのルールの非常に強力な技である「ステルスロック」をけん制できるのが強みです。
メガヤミラミの「こちらを妨害する補助技をシャットアウトする」ことを活かす方法を考えた結果、受け回しで有利になれるようなポケモンを採用していくことにしました。
<個別解説>
メガヤミラミ |
ヤミラミナイト | いたずらごころ→マジックミラー | ||||||
バークアウト | おにび | めいそう | じこさいせい | |||||
ずぶとい | 157(252)-*-194(252)-105-136(4)-40 |
・B最大
・H全振り
・余り4をD(総合耐久力上昇のため)
パーティの基本コンセプトであるポケモン。役割としては相手に補助技を使わせることにリスクを与え、パーティ全体の受け回しをしやすくすることがあります。
また、パーティ全体がタイプ相性受けに偏っているのでそれを崩してくるメガガルーラ・メガゲンガー・ゲッコウガ等のアタッカーに強めです。
攻撃技として「バークアウト」を選択。これにより決定力の低めなこのパーティが苦手とする「みがわり」から展開してくるポケモンに対しても特攻を下げることで交代のリスクを減らせます。「あくのはどう」と選択でしたが、今回は追加効果の強さを見込んでこちらを採用しました。このパーティでは全体的に防御力が高いポケモンの方が多いためです。「あくのはどう」だと威力が高いことからヤミラミを詰めとして扱いやすくなります。
基本的には序盤で特性「いたずらごころ」による「おにび」を使い相手に負担をかけつつ、「めいそう」で自ら全抜き要員としても活躍が見込めます。数値が低い分繊細な立ち回りが要求されますが、他のポケモンにはない器用な動き方ができるポケモンです。メガシンカせず、先制で「じこさいせい」を使いながら展開することもしばしばあります。
配分は物理方面に後出しし、先制で「おにび」を当てつつ受けていきたいことから物理方面に特化させました。
エアームド |
きれいなぬけがら | がんじょう | ||||||
アイアンヘッド | ふきとばし | ステルスロック | はねやすめ | |||||
わんぱく | 171(244)-100-176-*-122(252)-92(12) |
・【こだわりメガメ】【フェアリースキン】C178ニンフィアの「ハイパーボイス」2発耐え
・HP最大、奇数に調整し性格補正をB
・余りをS(同族意識のため)
ヤミラミはフェアリータイプを苦手とします。そこでフェアリータイプに強く、「ステルスロック」で場を有利に展開しやすいエアームドを採用しました。また、メガヤミラミで長期戦をしかけようとするとスイクンの「ぜったいれいど」(第1回ステロオフではカロスマーク無しのポケモンも使うことができます)やマンムーの「じわれ」で倒されてしまいがちですが、それらの一撃必殺技に対して特性「がんじょう」により耐性がある点を評価しました。
メガヤミラミがメガボーマンダの「りゅうのまい」やガブリアスの「つるぎのまい」を許しやすいためそれらの妨害をするために「ふきとばし」を採用しました。スイクンによく後出しするポケモンであり、「みがわり」があると途端に不利になってしまうことや「はらだいこ」を使うマリルリへの対策にもなります。また、ニンフィア等フェアリータイプに打点を持ちたいと思ったことから攻撃技として「アイアンヘッド」を採用しています。
「ふきとばし」はあるものの特性「かげふみ」のゴチルゼルに1撃で倒されやすく、エアームドを序盤で失うと立ち回りの組み立てが非常に難しくなってしまうことからそれを防止するために「きれいなぬけがら」を持たせました。
何度も受け回しをするので「はねやすめ」を覚えさせつつ、スイクンに後出しすることを想定し特防を伸ばしました。相手のエアームドより先に「ふきとばし」が打てる確率を上げられるように素早さを伸ばしています。
ヤドラン |
ゴツゴツメット | さいせいりょく | ||||||
ねっとう | かえんほうしゃ | れいとうビーム | なまける | |||||
ずぶとい | 201(244)-*-178(252)-120-102(12)-50 |
・B最大
・H全振り、奇数に調整
・余りをD(総合耐久力上昇のため)
メガヤミラミは「おにび」を使う関係で炎タイプのポケモンには不利となりやすいです。これに加えエアームドを採用していることから炎タイプに強いポケモンが求められましたが、その中でも特に攻撃範囲の広いバシャーモに対して強いことを評価し「ゴツゴツメット」を持たせたヤドランを採用することにしました。バシャーモはメガヤミラミに対して「つるぎのまい」を使い全抜きを狙ってくるなど隙を見せたくないポケモンであり、更に型も多様であることから早めに倒したく、Cも高いヤドランが適任でした。
特性「さいせいりょく」で交代しながら回復することができるため受け回しに適しているポケモンであり、「ねっとう」を使うことで相手に常に3割の負担をかけつつ戦えるため相手の受け回しに負担を与えられることから、このパーティに非常にマッチしているポケモンです。
技は炎タイプへの遂行かつ追加効果の強力な「ねっとう」、メガヤミラミが隙を見せやすいメガボーマンダに対して使う「れいとうビーム」、受け回すことから自身の回復手段があると立ち回りやすいため「なまける」、そして最後の技はメガヤミラミが苦手なメガルカリオに大ダメージを与えられる「かえんほうしゃ」とし、攻撃技3つの構成としました。
配分はBをほぼ最大まで上げてバシャーモに対して隙を見せづらくしました。これでも数値としてはぎりぎりです。
バンギラス |
ラムのみ | すなおこし | ||||||
かみくだく | がんせきふうじ | おいうち | ドラゴンテール | |||||
しんちょう | 207(252)-162(60)-132(12)-*-157(180)-82(4) |
・【すなあらし】状態でC222メガゲンガーの「きあいだま」耐え
・【相手が交代】「おいうち」+【ステルスロック】ダメージでH167-B100メガゲンガーを1発
・余りをB、Sに振り分け(総合数値上昇のため)
メガヤミラミが苦手な炎タイプへの遂行、その中でもヤドランで相手をしづらいリザードンへの対処として扱えますが、それに加えて「ドラゴンテール」を覚えさせて「バトンタッチ」を使うエーフィへの対処法としました。
エーフィを軸とする「バトンタッチ」を使うパーティは対策を講じていないと一気に不利となってしまいますが、バンギラスはエーフィの「アシストパワー」を無効にできるだけでなく、仮にエーフィが「マジカルシャイン」を覚えていても特防の高さから「かみくだく」でエーフィと対等以上に戦えたり、「ドラゴンテール」があれば「めいそう」を積みに来ても妨害することが出来ます。しかしエーフィが「めざめるパワー(格闘)」を持っていると撃ち負けてしまう場合がありますが、その場合はメガヤミラミに打点がありません。エーフィの基本技構成が「アシストパワー」と「あさのひざし」と「めいそう」と攻撃技が一つであるというスタンダードな型である場合の対策としては非常に有効であると考え、メタを仕込むことにしました。更に「バトンタッチ」を使う隙に「おいうち」でダメージを稼いだり、特性「かそく」のポケモンに対して「がんせきふうじ」で妨害できるなど汎用性の高い技を仕込みつつメタとして機能できると考え「ドラゴンテール」を採用するに至りました。
その他にもメガヤドランやフシギバナが標的にされやすいメガゲンガーやゴチルゼルに対して「おいうち」で対抗したり、「がんせきふうじ」で「りゅうのまい」等の妨害に使えるなど幅広い役割を持つポケモンとして扱えます。
配分はメガゲンガーを意識したものに設定しました。「おにび」に対して1ターン抗い、確実に倒しきるため「ラムのみ」を持たせています。麻痺や火傷など状態異常を受けやすいポケモンなので相性は良いです。
霊獣ボルトロス |
こだわりスカーフ | ちくでん | ||||||
10まんボルト | ボルトチェンジ | きあいだま | めざめるパワー(氷) | |||||
おくびょう | 165(84)-*-90-196(244)-*-158(180) |
・最速91族(霊獣ランドロス)抜き
・「めざめるパワー(氷)」+【ステルスロック】ダメージでH183-D105ガブリアス1発
・余りHでA182ガブリアスの「げきりん」耐えかつ総合耐久力重視
パーティ全体の素早さが低く、切り返す手段が欲しかったため素早さの高いアタッカーとなるポケモンが欲しいと考えました。その中でもメガヤミラミが苦手とするメガボーマンダとメガルカリオにタイプ面で強い霊獣ボルトロスを採用することにしました。
エアームドとヤドランが電気タイプを苦手としているため電気タイプの一貫を切るという意味でも重要であり、サイクルを回すにあたって「ステルスロック」のダメージを多く受けてしまうポケモンですがこのパーティではメガヤミラミが「ステルスロック」ににらみをきかせているためより活躍しやすくなっています。「こだわりスカーフ」を持たせてゲッコウガやメガミミロップに先制できるようにしました。
配分は「こだわりスカーフ」を持つ霊獣ランドロスを意識したS調整とし、火力を維持しつつ耐久力に少しだけ回しています。ヤミラミが苦手なトゲキッスへの交代や先制技で倒れることを少しでも防ぎたかったことからHP無振りで使うことを躊躇ったためです。
技はメインとなる攻撃技の「10まんボルト」、立ち回りの組み立てがしやすい「ボルトチェンジ」を採用。特に受けだしのしやすいこのパーティでは「ボルトチェンジ」が使いやすいです。最終的には「10まんボルト」で相手を倒せるように立ち回ることを目指します。そしてメガルカリオやメガミミロップを倒すための「きあいだま」、ガブリアスや霊獣ランドロスを倒すための「めざめるパワー(氷)」を覚えさせました。
フシギバナ |
くろいヘドロ | しんりょく | ||||||
ヘドロばくだん | ギガドレイン | ほえる | こうごうせい | |||||
ずぶとい | 187(252)-*-134(148)-121(4)-121(4)-113(100) |
・最速50族(マリルリ)抜き
・H最大
・余りBで「くろいヘドロ」の回復を含むことによりA200マンムーの「じしん」2発を上2つの乱数×2以外耐え
最後に採用したのはエアームドだけでは対策といいづらいマリルリへの対抗策としてフシギバナを採用しました。パーティ全体が「どくびし」を苦手とし、ヤミラミでメガシンカする前に展開されてしまうと「ステルスロック」と違って致命傷になりやすいと思ったことから「どくびし」を無効にできる毒タイプが欲しいという点も噛み合っています。
更にこのパーティにおいてはエアームドに飛行技を採用していない関係上キノガッサが重く、「キノコのほうし」だけで展開されてしまいやしこと、更に「みがわり」があるとヤミラミでは抵抗しづらいと感じたことからキノガッサにも対抗できるという点を評価しています。
技はマリルリに大ダメージを与えつつ追加効果の優秀な「ヘドロばくだん」を採用。フェアリータイプへの汎用的な打点としてだけでなく、追加効果で相手を毒状態にできれば受け回しで有利になれると感じました。次に草タイプの攻撃技である「ギガドレイン」を採用し、打ち合いに強くしました。威力よりも追加効果の回復を重くみての採用です。また、ゴチルゼルやメガゲンガーに対する手段として「ほえる」を採用しました。なるべく多数のポケモンで受け回しすることを重視するこのパーティにおいてあらゆる手段でゴチルゼルとメガゲンガーへ対抗する手段を用意することは非常に優秀であり、相手の能力を上昇させる技への対抗手段となることからこの技の重要度は非常に高いと考えています。最後は受け回しをする関係上回復手段として「こうごうせい」を覚えさせました。バンギラスとはアンチシナジーではありますが、この技の有無で繰り出し性能が大きく変わると考えています。
持ち物は優秀な回復アイテムであり「くろいヘドロ」にしました。これにより「ギガドレイン」と併せて回復手段を多数持つことになり、「こうごうせい」のPPの少なさやバンギラスとのアンチシナジーを少しでも緩和できると考えました。
配分はマリルリを意識したS調整を行い、残りは防御力を高めに設定しました。マリルリに繰り出す回数を少しでも多くすることと地面タイプと撃ちあうことが多いと考えたからです。
以上を原案としつつ、しんめーさんが元々考えていたものを加えて仕上げたパーティを第1回ステロオフでしんめーさんが使用。
結果はベスト4でした。
このパーティの欠点としてはメガクチートが非常に重たいということと、バンギラスの汎用性に欠けて役割が中途半端になっていること、パーティ全体が鈍足で切り返し手段が乏しいことが挙げられます。そのためヤドラン・バンギラスをシャワーズに変えて汎用性を上げた後、ファイアローを採用するなど、しんめーさんの元々あった案以外にもカスタマイズを施してもらい、よりよいものにしていただきました。
解説は以上です。
最後までお読み下さり、ありがとうございました!