VGC2016・作業的に戦いたかった

PJCSルール用のパーティその2です。



   
   



ゲンシグラードン

べにいろのたま おわりのだいち
だんがいのつるぎ オーバーヒート ドラゴンクロー まもる
ゆうかん 207(252)-236(116)-180-170-128(140)-85
クレセリア

メンタルハーブ ふゆう
いばる しんぴのまもり じゅうりょく トリックルーム
なまいき 227(252)-*-154(108)-*-185(148)-81
メガガルーラ

ガルーラナイト せいしんりょく→おやこあい
すてみタックル ねこだまし ふいうち しんぴのまもり
ようき 207(212)-153(60)-126(44)-*-125(36)-154(156)
ゲンシカイオーガ

あいいろのたま はじまりのうみ
こんげんのはどう かみなり れいとうビーム まもる
おくびょう 175-*-111(4)-232(252)-180-156(252)
ファイアロー

いのちのたま はやてのつばさ
ブレイブバード フレアドライブ おいかぜ ファストガード
ようき 153-133(252)-92(4)-*-89-195(252)
ドーブル

きあいのタスキ マイペース
ダークホール ねこだまし このゆびとまれ ニードルガード
ようき 131(4)-40-87(252)-*-65-139(252)



<基本コンセプト・構築の経緯>



友人であるコスモさんから構築案を頂き、それに手を加えた形で公開します(コスモさんから記事にする許可をいただいております)。

基本的な動かし方は初手でガルーラ・クレセリアと並べて、「しんぴのまもり」と「トリックルーム」を選択、次のターンから「いばる」でガルーラを強化しながら相手を倒していき、ガルーラが倒れたらクレセリアで「じゅうりょく」を使いつつゲンシグラードンを動かしていきます。

トリックルーム」中に「じゅうりょく」を使いつつクレセリアで味方のグラードンに「いばる」を使い制圧することを目指しますが、「トリックルーム」のターンが切れる場合は「いばる」で強化されたゲンシグラードンゲンシカイオーガを並べた盤面を作るのが理想的な流れです。

調整等はコスモさんのブログをご覧下さい(http://ch.nicovideo.jp/aozoranokai/blomaga/ar734690)。



※配分・技構成等は全て理想値の前提であり、また大会で実際に使用したものとは異なる場合があります。



<個別解説>





ゲンシグラードン

べにいろのたま おわりのだいち
だんがいのつるぎ オーバーヒート ドラゴンクロー まもる
ゆうかん 207(252)-236(116)-180-170-128(140)-85



・調整意図省略



パーティの基本コンセプトそのもの。「じゅうりょく」状態での「だんがいのつるぎ」はとても戦いやすいです。

配分は特殊耐久を厚めにして相手のゲンシグラードンの攻撃を1発は耐えて動かせるものです。「ドラゴンクロー」は「じゅうりょく」が使えない時の対レックウザ対策として、「オーバーヒート」は「ワイドガード」を使うポケモンに大ダメージを与えられるように採用していますが、「ほのおのパンチ」と比較した際ドーブルギルガルドの「キングシールド」を恐れずに使える点が長所です。

S90族による同速が発生する場合は「トリックルーム」下の相手の最遅のポケモンとの間のみであり、「じゅうりょく」のおかげで「だんがいのつるぎ」が外れる心配もないなど、通常のスタンダードなパーティに採用されているグラードンよりも戦いやすさが段違いです。相手のゲンシグラードンの攻撃を1発は耐えるようにしているため、基本的に最遅間で積極的に同速を挑んでいきます。





クレセリア

メンタルハーブ ふゆう
いばる しんぴのまもり じゅうりょく トリックルーム
なまいき 227(252)-*-154(108)-*-185(148)-81



・調整意図省略



パーティの基本コンセプトそのもの。先発でも出しますし、後発で選出して展開を見ながら「トリックルーム」を使うこともあります。

Sを「トリックルーム」中のゲンシグラードンより先に動けるようにし、「トリックルーム」中に何度も使いたい技があることから防御と特防両方バランスの良い耐久調整をしています。

じゅうりょく」まで使ってすることがなくなったら相手に「いばる」を使いますが、相手に「いばる」を使うことは単体のパワーが通常のダブルバトルに比べて段違いであるこのルールではリターンが大きいと考えています。そのためクレセリアを「トリックルーム」中に残すだけで相手にとってはリスクを追うことになります。

「マイペース」で「このゆびとまれ」を使うドーブルや相手も「しんぴのまもり」を使う場合にクレセリアの仕事がなくなる場合が多いです。クレセリアを交代させるタイミングは勝敗に直結しやすく、慎重に行います。

使っていて感じたことは「もっと耐久力が欲しい」でした。





メガガルーラ

ガルーラナイト せいしんりょく→おやこあい
すてみタックル ねこだまし ふいうち しんぴのまもり
ようき 207(212)-153(60)-126(44)-*-125(36)-154(156)



メガシンカ前で最速ドーブル(S75族)抜き、かつメガシンカ後最速ゲンシカイオーガ(S90族)抜かれ
・【おやこあい】【+1】「すてみタックル」でH201-B116ゼルネアス1発
・【おやこあい】A194メガガルーラの「けたぐり」耐え
・【つよいあめ】【ダブルダメージ】C232ゲンシカイオーガの「しおふき」を最高乱数以外耐え



パーティで唯一メガシンカするポケモンであり、軸を担うポケモン

「いばる」で強化することを踏まえ火力ではなく耐久力を重視した配分です。それだとメインとなる攻撃技は「おんがえし」や「やつあたり」の方が理に叶っていますが、「トリックルーム」中にゲンシグラードンを場にクレセリアと並べることを考えると「すてみタックル」の反動ダメージで倒れた方が都合が良い場合もあります。「すてみタックル」の方が威力が高く倒せる相手の範囲も広がるため、反動を受けるデメリットを死に出しがしやすくなるというメリットに置き換えられるこのパーティでは「すてみタックル」を優先させました。

「いばる」による火力増強と相性の良い「ふいうち」も使用感の良い技でした。

素早さは先発で出す際にドーブルより早く、かつ「トリックルーム」中に最速のゲンシカイオーガゲンシグラードンより早く動けるような配分に調整。それにより非常に先発に出しやすい構成になったと思います。

単純なメタ技としてだけでなく基本戦術に「いばる」を組み込みやすくなるという点でメガガルーラの「しんぴのまもり」が有用な場面は非常に多いです。特性「せいしんりょく」も強力で、1ターン目はメガシンカせずに「ねこだまし」或いは「しんぴのまもり」から入ることも少なくありません。





ゲンシカイオーガ

あいいろのたま はじまりのうみ
こんげんのはどう かみなり れいとうビーム まもる
おくびょう 175-*-111(4)-232(252)-180-156(252)



・最速
・C全振り
・余り4をB(物理攻撃の先制技に対するダメージをずらすため)



2体目の伝説のポケモンであり、「こんげんのはどう」による全体技が非常に強力なポケモンです。

ゲンシグラードンで勝負を決められなかった場合「トリックルーム」が切れてしまうと後手に回ってしまうのですが、その際素早さを上げたゲンシカイオーガで応戦します。「トリックルーム」が切れた後に素早いゲンシカイオーガと遅いゲンシグラードンが並べば基本的には有利に戦えます。

素早さを上げておくことで、相手も「トリックルーム」を使いそうな場合にこちらは「トリックルーム」を使わずに戦う際便利です。後述のファイアローが「おいかぜ」を使う関係もあり、遅いゲンシグラードンと早いゲンシカイオーガを採用することで戦術の幅が広がる点は魅力的でした。

技は「トリックルーム」最終ターンに交代で出すことを考慮すると相手からダメージを受ける場面が想定されるため「しおふき」ではなく「こんげんのはどう」を採用しています。「トリックルーム」が切れても「じゅうりょく」が残っている場面は少なくないので扱いやすいです。また、このパーティでは相手のカイオーガを殴る手段が少なくクレセリアの「いばる」に頼ることも少なくないため、相手のカイオーガに大ダメージを与えられる「かみなり」も有効な場面は多いです。「ワイドガード」を使うギルガルドに対して撃つ技でもあります。また、「おいかぜ」から展開する際に障害となりやすいメガレックウザへの打点、そして「おわりのだいち」発動時に相手のゲンシグラードンに対して交代できない場面に使用する技である「れいとうビーム」を採用しました。「トリックルーム」中のターン調整に使える「まもる」は必須の技だと考えています。

配分は最も決定力を重視した最速CS振りとしました。





ファイアロー

いのちのたま はやてのつばさ
ブレイブバード フレアドライブ おいかぜ ファストガード
ようき 153-133(252)-92(4)-*-89-195(252)



・最速
・A全振り
・余り4をB(物理攻撃の先制技に対するダメージをずらすため)



上記4体がパーティの基本選出を担い、残りの2体は補完としての役割です。1匹目にはファイアローを採用しました。

役割は相手が「トリックルーム」展開をしてきそうなパーティの時、クレセリアメガガルーラで戦いづらいと判断した場合に選出します。「トリックルーム」を使うポケモンドータクンエルフーンなど炎タイプを弱点とすることが多くダメージを与えやすいです。特にエルフーンに対してはゲンシカイオーガでもゲンシグラードンでもダメージを与えづらいことからエルフーンよりも素早く、かつ大ダメージを与えられるファイアローが有利に戦えます。それに伴い素早さに補正をかけることが決まり、炎タイプの技でダメージを出したいこともあってAC振りとしました。

「おいかぜ」でゲンシカイオーガを展開するという戦術も取れます。メガガルーラもそこそこの素早さがあるため、相手に「トリックルーム」のギミックや「おいかぜ」のギミックが無い或いは使いづらいだろうと判断した場合は「おいかぜ」から展開していきます。その際「ファストガード」で先制技を苦手としやすいゲンシカイオーガを守れるのもファイアローの長所です。

持ち物は「ブレイブバード」と「フレアドライブ」の火力を底上げしたかったことから「いのちのたま」としました。メガガルーラ同様反動のダメージで倒れてしまうことが後続の後出しへと繋がるというメリットに置き換えられるのでパーティにマッチしていると考えられます。





ドーブル

きあいのタスキ マイペース
ダークホール ねこだまし このゆびとまれ ニードルガード
ようき 131(4)-40-87(252)-*-65-139(252)



・最速
・B全振り
・余り4をH(奇数となるため)



最後に採用したのはドーブルです。相手の選出を歪ませるという点において優秀ですが、このパーティの天敵であるイベルタルやオリジンギラティナからクレセリアを守る役割が一番大きなものです。

イベルタルは「イカサマ」を使うレパルダスや化身ボルトロスと組み合わせられることが多く、「トリックルーム」を使っているとそれらのポケモンから「いばる」を撃たれることが多いのですが、「しんぴのまもり」が無くとも「マイペース」と「このゆびとまれ」によって味方を相手の「いばる」から守れます。また、ゴーストタイプを半減する手段が無いことからオリジンギラティナギルガルドのゴーストタイプの技からクレセリアを守る手段を用意しておくことも重要だと考えました。

相手のドーブルに積極的に同速を持ち込むために最速。これによりファイアローで「おいかぜ」をした後に展開する選択肢が広がります。最遅にすると相手のギルガルドに「みがわり」をされると厳しい展開となるため、「トリックルーム」で展開する場合でも最速であることが重要です。

技はクレセリアによる展開補助をサポートするために必要なものが全て揃っています。「ねこだまし」を防ぐための技は相手の「ダークホール」に怯えないためにも「キングシールド」ではなく「ニードルガード」としました。

多くのポケモンに1撃で倒されやすいため、1発は耐えやすくする「きあいのタスキ」を持たせています。そして「へんしん」を採用しておらず、メガガルーラに1撃で倒される場面を少しでも少なくするためにHPではなく防御を伸ばしました。



解説は以上です。

最後までお読み下さり、ありがとうございました!