第2世代・バランスヘライコウスイクン

2014/8/9(土)に開催された「ビクトリーカップ2014」に参加させていただきました。
運営スタッフであるクラヴハンマーさんからご招待をいただき、参加することに決めましたが、ボクが金銀の対戦環境にいたのは2001〜2004年の頃であり10年も前になります。
当時と今では当然環境も違っています(未だ第2世代を考察する現役の方々によって日々環境は進んでいます)が、せっかく参加するからには全力で頭を捻らせ構築し優勝する意気込みで臨み、HNも当時使用していたものを登録しました。
使用したパーティを紹介します。



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スイクン

Lv52 たべのこし
なみのり どくどく ねむる ねごと
1FFF 63-0-63-63-63
ライコウ

Lv51 きせきのみ
10まんボルト めざめるパワー(地面) ほえる ねむる
CFFF 63-63-63-63-63
ヘラクロス

Lv52 はっかのみ
メガホーン のろい ねむる ねごと
FFFF 63-63-63-63-63
ヘルガー

Lv51 おうごんのみ
だいもんじ かみくだく おいうち どろぼう
1FFF 63-0-63-63-63
ガラガラ

Lv52 ふといホネ
じしん いわなだれ だいもんじ つるぎのまい
FFFF 63-63-63-63-63
カビゴン

Lv51 みずたまリボン
のしかかり じしん だいもんじ じばく
FFFF 63-63-63-63-63



【基本コンセプト】



スイクン+ライコウ+ヘラクロスの3匹を軸にして組み始めました。
スイクンの苦手な電気タイプにはライコウが強めで(めざめるパワーのタイプを地面にすることで自分よりレベルの高いライコウ以外には比較的有利に戦えます)、草タイプにはヘラクロスが強めです。
ライコウの弱点である地面タイプにはスイクンが強いだけでなく、ヘラクロスが半減してくれるため一貫を取らせません。
ヘラクロスの弱点である飛行タイプにはライコウが強いです。特に使用率の高めなサンダー・エアームドの両方に隙を見せづらい点が重要です。
次にレベルの設定ですが、まずスイクンをLv52に設定しライコウをLv51に設定しました。
スイクンがLv52で「たべのこし」を持っていると、Lv55ガラガラの「じしん」を2発耐えやすくなります(HP214、回復量13、ダメージ104〜123)。
次にライコウはLv51でLv55サンダー、リザードンに先制できるようになります。
この2匹のレベル設定を52、51とすることで、同時選出をするヘラクロスをLv52で使うこととしました。
現在の環境だとLv55〜50で組み、エースを補完するような扱い方が基本になりますが、中レベル帯で固めると選出をさせやすく、柔軟なパーティが組める点がメリットです。また、スイクンライコウヘラクロスは実質種族値が高く、必ず選出しなければならない枠が無いことからレベルを無駄にしづらいという点で、総合的な数値の押し付けも見込めます。
これら3匹を中心とし、残りのポケモンで補完していくように構築を進めました。




<個別解説>





スイクン

Lv52 たべのこし
なみのり どくどく ねむる ねごと
1FFF 63-0-63-63-63



パーティの主軸であり、幅広い受けをこなします。特に対ガラガラを筆頭とした物理技を受ける役目を持ちます。
ヘラクロスの苦手な炎タイプにも強く、ファイヤーの「だいもんじ」にも「ねむる」と「ねごと」を覚えさせることでPPを消耗させながら抑えられる場合があります。
ライコウが苦手な相手であり、更にヘラクロスでも突破が難しいハガネールに強い点も見逃せません。
攻撃技を地面タイプへの遂行技とするために「なみのり」とし、ガラガラに対して後出しする回数を少しでも増やすために「たべのこし」を持たせました。
ガラガラが「つるぎのまい」を使うと一撃で倒されてしまう場合もあるため他のポケモンで「なみのり」の圏内まで入れることも重要となります。
最後の技には「どくどく」を選択しました。鋼タイプ全般に強いことから通りが良く、パルシェンに後出しし負担を与える技として重宝します。また、カビゴンに対して撃ち、相手が眠っている間にライコウで「ほえる」を使ったりヘラクロスで「のろい」を使う隙にしたりできます。
全体的にフシギバナがやや重めのため、「れいとうビーム」を覚えさせても良いかもしれませんが、ポリゴン2ミルタンクなどカビゴンが呼びやすいポケモンに刺さる「どくどく」はこのパーティにおいては優先度の高い技だと感じています。





ライコウ

Lv51 きせきのみ
10まんボルト めざめるパワー(地面) ほえる ねむる
CFFF 63-63-63-63-63



素早い電気タイプとして扱えるライコウです。サンダーと違い地面タイプが苦手ですが、スイクンヘラクロスで厚く見ることでライコウが活きます。サンダーを初め電気タイプへの耐性を持つため、「めざめるパワー(地面)」を覚えさせることで対電気タイプへの性能を強化させました。これによりスイクンとの連携がしやすくなります。
攻撃技として、メインウェポンの「10まんボルト」を採用した他、何度も電気技を受けるため回復手段としての「ねむる」を覚えさせ、シナジーの見込める「きせきのみ」を持たせました。
「ねむる」を覚えさせるだけなら「はっかのみ」でも眠り状態を回復できますが、今回はライコウに「ほえる」を覚えさせ、「あやしいひかり」と「みがわり」を使うスターミーへ抗う手段としました。1匹で試合のペースを握られてしまうポケモンなので、ライコウで有効な回答を用意しておくことが重要だと考えたためです。「でんじは」から入られた場合でも1回は無効にすることが出来るため対スターミーとして相性はとても良い持ち物です。
スイクンヘラクロスに比べて対応範囲は広くなく、主力として扱う分にはやや力不足なため補完としての扱いがメインとなります。そのためLvは51として選出に負担をかけづらくしています。また、めざめるパワーのタイプが氷ではないためガラガラの後出しに負担を与えられない点も欠点であるため主軸ではありますがやや選出機会が少なめのポケモンです。





ヘラクロス

Lv52 はっかのみ
メガホーン のろい ねむる ねごと
FFFF 63-63-63-63-63



物理アタッカーの中でもバンギラスフシギバナに強い点が長所のヘラクロスです。カビゴンに対しても1回「のろい」を積んでも抜ける場合があるので有利ではありませんがある程度打ち合うことができます。
以上の点から、メインウェポンとなる「メガホーン」と「のろい」を覚えさせ、残りに「ねごと」を覚えさせることでカビゴンとの打ち合いに最大限抗えるようにしました。
持ち物は「はっかのみ」としています。これにより攻撃を受ける回数が少なくないヘラクロスの行動回数を増やすことができる他、ナッシーやフシギバナの「ねむりごな」にも耐性がつくため後出しがしやすくなり、対草タイプとしての性能を底上げしています。「ねごと」があるため必然性は薄れますが、即効性のある回復手段はパーティ全体の安定感にも繋がるため必要な要素だと判断しました。
レベルが52だと「まがったスプーン」を持つLv55フーディンの「サイコキネシス」を高い確率で耐えるためLv52であるメリットは大きなものです。
「のろい」を使ってメインの勝ち筋を作るポケモンであるため相手を選ばずに選出したいポケモンではありますが、ファイヤーやエアームドなど後出しに対して負担を与えられない相手には苦戦します。また、カビゴンに対して後出しから有利なポケモンでも無いためカビゴンに対して不安を残している点は他のアタッカーに比べて見劣りする点ではあります。





ヘルガー

Lv51 おうごんのみ
だいもんじ かみくだく おいうち どろぼう
1FFF 63-0-63-63-63



ヘラクロスが苦手なフーディンを初めとするエスパー、ゲンガーやムウマなどのゴーストタイプに強い枠としてヘルガーを採用しました。
ブラッキーと違い、ヘラクロスの苦手なエアームドフォレトスへ打点を持っている点が優秀です。ヘラクロスを出さずとも、フシギバナやナッシーへ打点を持つ点でスイクンとも相性が良いです。
まずメイン遂行技としての「だいもんじ」と「おいうち」を覚えさせました。「かえんほうしゃ」だと耐えられてしまう相手が多いため威力を重視し「だいもんじ」にしています。ムウマを倒しやすい「かみくだく」を採用し、最後は選出しても腐りづらくするため「どろぼう」を覚えさせました。
持ち物は「おうごんのみ」としています。「くろいメガネ」と選択でしたが、「どろぼう」を使うために消耗しやすい道具にしたかったことと、ゲンガーの「10まんボルト」を3発耐えやすくなることからこの持ち物が噛み合っていると判断しました。
かみくだく」の枠は他に色々と選択肢があります。カビゴンに対して隙を見せづらい「ほえる」や「どくどく」の方が使用機会が多いかもしれません。
パーティ全体がやや受け回しを苦手とする前のめりな構築となっているため「おいうち」で素早く役割を遂行できる点はこのパーティにマッチしていると感じました。また、このパーティが非常に苦手とするヘラクロスに対して有効打を持っている点も優秀でした。





ガラガラ

Lv52 ふといホネ
じしん いわなだれ だいもんじ つるぎのまい
FFFF 63-63-63-63-63



ライコウに対電気を一任するのはやや不安が残ります。また、スイクンライコウヘルガーと特殊技を使うポケモンを多く採用していることからバランスを取るために地面タイプの物理技を主体とするポケモンを採用する必要があると感じました。
また、カビゴンに隙を見せずハピナスにも打点を持てるような積み技を使いたいと感じたことから、「つるぎのまい」を覚えたガラガラを採用することにしました。
苦手としやすい草タイプをヘラクロスヘルガーで補完できているため自然と採用できます。スイクンヘラクロス・ガラガラと採用するとパルシェンへ隙を見せやすい、カビゴンに対して回答が少なくサンダーも受けづらいと判断したことから同時選出はしづらいと判断したためLvは52に設定しました。Lv52であれば「のろい」を1回使ったLv55ヘラクロスに先制できる点はLv51に比べて優秀です。
ヘラクロスと同様エアームドへの打点が不足しがちなことから「だいもんじ」を覚えさせて倒しやすくしました。





カビゴン

Lv51 みずたまリボン
のしかかり じしん だいもんじ じばく
FFFF 63-63-63-63-63



最後に採用したポケモンはLv51のカビゴンです。
このパーティにおいては補完として扱うことになるのでパーティ全体の負担を減らしつつ、短期決戦が挑みやすくなる型で使うことにしました。
まずメインウェポンとして「のしかかり」を採用しました。これはガラガラを始めパーティ全体の素早さが低めで、麻痺による追加効果の恩恵を受けやすいことから採用しています。次に「じばく」を覚えさせ、幅広い相手への対応力を持たせました。「のしかかり」との相性もよく、麻痺した相手のHPを大きく減らして後続で倒す、といった動きもしばしばあります。特に「のろい」を積んだカビゴンヘラクロスに対してはこの技の有無で勝敗が決まることも少なくありません。
次にスイクンヘラクロスカビゴンと選出した場合カビゴンを対電気として扱うことが多いため、負担をかけられる「じしん」を覚えさせました。これによりライコウを倒しやすくなる他、対ゲンガーもヘルガーに一任することなく任せることができます。また、この選出パターンでライコウを相手にする場合は同時に採用されることの多いエアームドに対して隙を見せやすいため、「だいもんじ」を覚えさせてダメージを与えやすくしました。エアームドスイクンでいつでも倒せる状態にしてから「じばく」をベルのポケモンに当てて戦うというのが理想です。ガラガラと若干範囲が被ってしまっていますが、同時に選出し「のしかかり」で相手を麻痺させた後「じばく」を当てて倒せずとも致命傷を負わせてガラガラを繰り出すことで共通の苦手な相手を突破しそのままガラガラでペースを握ることもできます。
持ち物は「のしかかり」と「じばく」の威力を両方とも上げられる「みずたまリボン」としました。交代で技を受けられることが多いためその際相手にリスクを与えやすい「ピントレンズ」との選択でしたが、「じばく」を主力としていることから確実に倒せる範囲を広げることを重視しました。



【総括】



Lv52〜51で固めること、個人的に気に入っているポケモンを寄せ集めたことなど、環境に逆らってボクの好みを贅沢に詰め込んだパーティに仕上がりました。
パーティ全体の欠点としては鋼タイプがいないことからカビゴンヘラクロスが非常に重たい点が上げられます。特にカビゴンは第2世代で最も数が多いポケモンでありながら一旦ライコウスイクンと対面しただけでペースを握られやすいという点はこの対戦環境においては致命的で、カビゴンの「じばく」で苦し紛れに抗うような場面が多かったため明確な回答を出しておく必要がありました。
また、ヘラクロスを始めカイリキーにも隙を見せることが多かったのでヘラクロスに「めざめるパワー(飛行)」を覚えさせても良かったように感じます。また、フシギバナに明確に強いポケモンが少ないためスイクンの「れいとうビーム」やライコウの「めざめるパワー(氷)」など削れる手段をもう少し多くした方が良かったとも感じました。パーティ全体が中途半端な素早さであるため高速アタッカーにペースを握られると巻き返しが難しく、カビゴンの負担ばかりが重くなってしまっていました。
しかしパーティ全体でハガネールパルシェンでの補完に対して基本選出である程度戦える点やバンギラスに対して不利となりづらい点は良さが発揮できていたと感じます。



「ビクトリーカップ2014」では3回戦目で敗退しベスト8(7?)でした。勝った試合は運に助けられるなど立ち回りは甘く、決して満足のいく結果ではありませんでしたが、十分な手応えを感じることはできました。
大会を通じて10年越しに再開した人とお話が出来たり、色々な試合を観て得るものがあったりととても収穫の多い大会でした。
ここ1週間近く第2世代の環境・仕様などを把握するのに尽力していましたが、今でもその楽しさは衰えない素晴らしいゲームであると再認識することができ、また機会があれば是非こういった大会には参加したいと思いました。
主催、スタッフ、参加者の皆さまに大変感謝しています。



最後までお読み下さってありがとうございました!