シングル・パーティまとめ

シングルのパーティまとめ記事を書いてみました。しかしパーティの6匹の構成全てを書くのではなく、パーティを構成する根幹となる部分のみのまとめです。
こういうまとめ記事は人によって差が出るものであり、これが環境の全てという主張がしたいのではなくボク個人の意見を纏めているものだと認識して読んでいただければと思います。
シングル環境考察の手助けや参考になれば幸いです。
シングルバトルのイメージが掴みにくいと思っている方がこの記事を読んで少しでも知識を得て、興味を持っていただくことに繋がれば更に幸いです。



★グッドスタッフ系



特定のギミックや選出パターンに依存しないパーティのことをそう呼んでいると考えています。



バンギラスは数値が高いポケモンでありながら天候変化をすることが出来る非常に優秀なポケモンであり、雨状態のキングドラを自由に動かすことが無いようにキングドラに圧力をかけられるポケモンとセットで使われます。


    


ポケモン 持ち物 技1 技2 技3 技4 特性
バンギラス 拘りスカーフ ストーンエッジ 追い打ち 蹴手繰り 冷凍パンチ 砂起こし
ラティオス 拘り眼鏡 流星群 サイコショック 波乗り トリック 浮遊
ハッサム オッカの実 トンボ帰り バレットパンチ 剣の舞 羽休め テクニシャン
キノガッサ 毒毒玉 ローキック タネマシンガン キノコの胞子 身代わり ポイズンヒール


バンギラス+ドラゴンタイプ+鋼タイプ+格闘タイプという組み合わせ。
ドラゴンタイプのポケモンバンギラスの天候変化と合わせて使う場合が主なるものです。どのポケモンも単体性能が高いため基本選出が無く、相手に合わせて数値の高さで戦います。ドラゴンタイプは数値の高さを活かせるガブリアスラティオスが組み込まれる場合が多く、鋼タイプは回復ソースがあり優秀なハッサム、岩タイプに強いことが長所のメタグロスが多く採用されます。
この場合の格闘タイプはバンギラスの苦手なドリュウズを意識して組み込まれる場合が多いです。代表的な格闘ポケモンキノガッサローブシンですが霊獣ランドロスロトム(ウォッシュフォルム)など、単体で地面タイプに圧力がかかるポケモンで代用されることもしばしばです。
基本選出の枠組みが少なく、選出が相手依存になるため立ち回りが難しいですが逆に言えば一方的に負けるパーティは少ないです。ラティオスの拘り眼鏡トリックやボルトロスの電磁波など、汎用性の高い技で特定のギミックを妨害する手段を組み込みます。



バンギラスほどの高い数値は持たないですが、相手に天候の恩恵を与えることが少ないユキノオーを構築に採用することで対天候をこなすパーティもグッドスタッフ系のパーティに含まれると考えられます。特にユキノオーバンギラスと違って水タイプの技を半減出来るため雨状態で戦うパーティにはバンギラスを採用した時よりもタイプ相性が良いです。
他天候を意識することを考えるとユキノオー自体はバンギラスキュウコンを苦手とするためドラゴンタイプはどちらにも非常に強いガブリアスが採用されやすいです。


    


ポケモン 持ち物 技1 技2 技3 技4 特性
ユキノオー 気合のタスキ 吹雪 ギガドレイン 目覚めるパワー炎 氷の礫 雪降らし
ガブリアス 拘りスカーフ 逆鱗 地震 ストーンエッジ 寝言 鮫肌
メタグロス 拘りハチマキ コメットパンチ 思念の頭突き アームハンマー トリック クリアボディ
ウルガモス ラムの実 大文字 虫のさざめき 目覚めるパワー氷 蝶の舞 炎の体


ガブリアスウルガモスは攻撃面で非常に相性が良く、「ノオーガブウルガ」として構築の軸となることが多いです。ガブリアスウルガモスもどちらも相手の天候を意識したユキノオーを入れることで数値を生かしつつ自然とメタが出来る組み合わせです。ユキノオーキノガッサに弱い点をウルガモスでカバー出来ているのも見逃せません。
ユキノオーが岩が弱点であるためバンギラスを意識して鋼タイプのポケモンハッサムよりもメタグロスがパーティに組み込まれることが多いです。メタグロスは水タイプのポケモンを苦手とする場合が多く、ガブリアスも他のドラゴンタイプに比べて水タイプの技でダメージを受けやすいですが、それをユキノオーでカバー出来ています。
メタグロスウルガモスという鋼タイプと攻撃面での補完をヒードランで一纏めにすることも考えられます。ヒードランだと対バンギラスがこなせない代わりに対応範囲が非常に広がる他、ウルガモスよりも後出し出来るポケモンの数は多いです。炎技への耐性があるため弱点を減らせます。
その場合はソーナンスブルンゲルなど、格闘タイプに強いポケモンと組み合わせて使われる場合が多いです。


    


ポケモン 持ち物 技1 技2 技3 技4 特性
ボルトロス(化身) 気合のタスキ 10万ボルト ボルトチェンジ 目覚めるパワー氷 電磁波 悪戯心
ハッサム 拘りハチマキ トンボ帰り バレットパンチ 馬鹿力 電光石火 テクニシャン
スイクン カゴの実 熱湯 冷凍ビーム 瞑想 眠る プレッシャー
キノガッサ 命の珠 タネマシンガン マッハパンチ キノコの胞子 剣の舞 テクニシャン


ボルトハッサムスイクンガッサという組み合わせ、所謂「対面構築」と呼ばれたパーティもこのグッドスタッフ系に分類されるものだと考えています。
非常に定義付けの難しいパーティとして知られていますが、どのポケモンも非常にタイマン性能が高く対応範囲が広いポケモンなため対面するポケモンの代表的な4匹で、基本はボルトロス(化身)のボルトチェンジ(またはトンボ帰り)とハッサムのトンボ帰りで対面を操作し有利対面を作りながら拘りハチマキハッサムや命の珠持ちキノガッサの強力な先制技持ちのポケモンの技を一貫させていく「対面操作」パーティと呼ぶ認識が広く知られているものだと解釈しています。構築の始点はボルトロス(化身)とキノガッサの相性の良さからですね。
天候操作ギミックを入れずともスイクンキノガッサで多くの天候依存パーティを自由にさせない強みがあります。
スイクンは型が多く瞑想以外にも様々な技・持ち物の組み合わせが存在し採用されています。キノガッサポイズンヒールでの採用も多いです。
補完として入るポケモンは、相手の交代を誘発させることが多いパーティのためステルスロックが使えるポケモンや、ハッサムがオッカの実を持たずユキノオーに対して薄いパーティであるため炎ポケモンバンギラスがよく採用されています。

その他、基本選出で対天候がこなせるパーティは基本的にグッドスタッフ、スタンダートと呼ばれる場合が多いです。ある程度天候相手が出来るポケモンは同じなため、基本的には対応範囲が広く、種族値が高いポケモンが固まって構成されることが多いです。



★雨パ




(このルールでは)唯一特性雨降らしを持つニョロトノを採用し雨状態で戦うパーティを雨パーティ、通称雨パと呼びます。
雨状態は水技の威力を上げ、特性すいすいのポケモンの素早さを2倍にするため他天候と違い火力と素早さを同時に上げることが可能な強力な支配力を得られる天候です。
その支配力を活かして戦うことになりますが、ニョロトノ自身が水タイプであるため弱点が被りがちで受け寄りの相性補完がしづらいというデメリットもあります。
また、バンギラスカバルドンに水タイプで弱点を突けるため砂パとの相性は悪くありません。キュウコンの場合は晴れ状態で水技が半減されてしまうこと、キュウコンと合わせて使われる葉緑素持ちの草タイプがニョロトノに強い場合が考えられるので有利とはいえません。


   


ポケモン 持ち物 技1 技2 技3 技4 特性
ニョロトノ 脱出ボタン 熱湯 冷凍ビーム アンコール 滅びの歌 雨降らし
キングドラ 拘り眼鏡 流星群 波乗り 竜の波動 寝言 すいすい
ランドロス(霊獣) 拘りスカーフ 地震 逆鱗 ストーンエッジ トンボ帰り 威嚇


「脱出雨」と呼ばれる代表的な組み合わせです。特性すいすいで最も高い数値を持てるポケモンキングドラです。ドラゴンポケモンは素早さの高低で純粋な強弱が決まるため雨状態のキングドラは全ポケモンでもトップクラスの決定力を持つポケモンとなります。キングドラは弱点が少なく耐久力にも優れているため基本的に相手を選ばず、特定の不利な相手を対策しながら立ちまわるだけで戦えるのが非常に良いメリットです。
脱出ボタンを持つニョロトノは耐久重視で数値が設定されることが多い他先に動く場面を想定して素早さが高めになることもしばしば。
基本的には「何か+ニョロトノ+キングドラ」で選出し、ニョロトノに引っ込めて攻撃技を受けることで脱出を発動させキングドラを出して相手に負担をかけていきます。
構築例だとランドロス(霊獣)で先制でトンボ帰りを撃つことで相手にダメージを与えつつ脱出させるものですが、ボルトロス(化身)や水タイプに圧倒的に強いボルトロス(霊獣)で行ったり、そのまま交代させても成立する戦略です。逆にハッサムや耐久に振ったロトム(水)などの素早さが低めの交代技とはあまり相性が良くありません。


・構築例


   


ポケモン 持ち物 技1 技2 技3 技4 特性
ニョロトノ ゴツゴツメット 熱湯 冷凍ビーム 毒毒 アンコール 雨降らし
キングドラ 命の珠 流星群 ハイドロポンプ 竜の波動 身代わり すいすい
ハッサム オッカの実 トンボ帰り バレットパンチ 剣の舞 羽休め テクニシャン


脱出ボタンを持ったニョロトノは非常にHPの消耗が激しいため脱出ボタン以外に持ち物で長期戦を視野に入れた雨パも様々です。
構築例ではダメージレースで有利となりやすいゴツゴツメットを持たせていますが、オボンの実やカゴの実+眠るなど長期的に戦える要素を持たせ耐久に努力値を割く場合が多いです。
補完としてハッサムナットレイメタグロスなど鋼タイプを組み込まれている場合が多いのは、相手のドラゴンタイプから受けるドラゴン技を受けるために採用されています。そうでないとキングドラの負担が重すぎる場合が多いです。
例ではハッサムとなっています。これはユキノオーに強く、トンボ帰りによる後出し交換がニョロトノの雨降らしと相性が良いからです。


・雨パでよく使われる鋼タイプ



炎タイプが4倍弱点となるポケモンですが雨状態なら2倍に抑えることが出来ます。トンボ帰りが非常に相性がよく、交代が発生しがちな雨パで交代の主導権を握ることが出来るのは他のポケモンには無いアイデンティティです。バレットパンチの威力も優秀で、ユキノオーバンギラスに大きく圧力をかけることが出来ます。水タイプを苦手とするため雨パミラーでは選出しづらくなりがちであることと、岩タイプを等倍で通すためバンギラスに対して後出ししづらいといったデメリットも存在します。



同じく炎タイプが4倍弱点となり、それを雨状態で抑えることが出来ます。水タイプの技を半減出来る鋼タイプであり、雨パのミラーマッチとなった時にナットレイが存在するかどうかで大きく戦闘の有利不利を動かすほどの圧力をかけられるポケモンです。ハッサムと違って回復技を持たないため宿り木の種を覚えさせてゆっくりと時間をかけて戦ったり、鈍いを積んだり、拘りハチマキを持たせてタイマンで相手を素早く倒せる型が存在します。ハッサムと違って氷タイプの技は等倍で通してしまうため一匹で対ユキノオーなどを任せるのには不安が残ります。



非常に種族値が高く、バンギラスユキノオーの相手も無理無くこなせる鋼タイプです。ハッサムと同様バレットパンチが使えるためタイマン性能が高いほか、ステルスロックでパーティ全体の決定力増強も出来ます。雨パが相手の鋼タイプの選出を抑制する性質を持つため大爆発や思念の頭突きが通りやすく攻撃面の相性も悪くありません。回復手段を持たないため短期決戦向きのパーティでしか使いづらいのが難点です。


キングドラ以外にも電気タイプに有利なルンパッパやガマゲロゲナットレイを倒せるカブトプスなどすいすいのアタッカーは数が多いですが、キングドラの数値が非常に高く使用率はキングドラがトップです。



★砂パ



 


天候を砂嵐状態にする砂起こしを持つ2匹。砂嵐のメリットは相手のHPを徐々に削っていくことで決定力を伸ばしたり、長期戦で有利になれることが挙げられます。
カバルドンは非常に高い耐久を誇り、欠伸やステルスロックで味方の起点作りのサポートに優秀な他、鈍いや怠けるなどで居座ることも可能なポケモン
バンギラスは弱点が多く耐久にはやや難が残るものの特殊耐久では軍配が上がり、非常に多くの攻撃技が使えるため対応範囲が広いのが特徴なポケモンです。
カバルドンを使う場合はステルスロックや欠伸を中心とした味方のサポート、バンギラスを使う場合は攻撃技を増やしたバンギラス自身も相手を攻めていく構成が多く見られます。
この2匹の砂状態にすることでもたらされるメリットを活かすのが「砂パ」ですが、バンギラス入りのグッドスタッフの項目でバンギラスを採用した、砂という天候に依存しないパーティでも「砂パ」と呼称することはしばしばあります。



攻撃種族値135、そしてすなかきで素早さが2倍となると拘りスカーフを持ったラティオスですら到底届かない素早さからタイプ一致の地震が撃てるポケモンです。
そして鋼タイプであるため得意とするタイプが多いということ、HP種族値も高くある程度の耐久力も見込めるということなどアタッカーとして非常に優秀な性質を持ちます。



ドリュウズほどの決定力はありませんが耐久があり格闘弱点ではないサンドパン。使用率ではドリュウズの足元にも及びませんがアタッカーとしての性質が十分にあります。



特性「すながくれ」を活かして相手の攻撃を避けることを狙います。砂隠れを持つポケモンは多いですが、ガブリアスの数値・攻撃範囲が群を抜いているためガブリアスが使われる場合が多いです。逆を言えば他の砂隠れのポケモンでも似たコンセプトでのパーティが作成出来るということにもなります。
ユキノオーキュウコンなど、相手のバンギラスを選出させやすいパーティに砂隠れを活かせる構成のガブリアスを入れることで相手の砂嵐を利用してガブリアスで有利に戦うというコンセプトのパーティも多く見られます。


   


ポケモン 持ち物 技1 技2 技3 技4 特性
カバルドン オボンの実 地震 吹き飛ばし 欠伸 ステルスロック 砂起こし
ドリュウズ 気合のタスキ 地震 アイアンヘッド 岩雪崩 剣の舞 砂かき
ラティオス 拘り眼鏡 流星群 竜の波動 波乗り トリック 浮遊


カバルドンドリュウズラティオスの組み合わせ、通称「カバドリ」。ラティオスまで含めてカバドリと呼ばれることが多いです。
カバルドンステルスロックと欠伸を使い、カバルドンが倒れた際に相手を眠らせドリュウズの剣の舞の起点にするのが基本的なコンセプト。その際にカバルドンドリュウズもどちらも苦手としやすい格闘タイプに強く、地面の一貫を消せてミラーにも選出出来る、カバルドンドリュウズも鋼タイプに強いということから流星群が一貫させやすいという様々なメリットを考慮するとラティオスが非常に優秀な相性補完になります。ラティオス自身の数値の高さを活かせるパーティであるため、ラティオスは高い確率で採用されます。
非常に簡単に勝ち筋を作れるパーティである故メタの対象となっていますが、そのメタのメタを組み込むことも可能なパーティでもあります。ラティオスカバルドンは型も様々あり、光の壁やリフレクターや身代わりを使うラティオス、鈍いを使ったりゴツゴツメットを持ち怠けるを使うことで格闘に強くしたカバルドンなどがその一例です。勝ち筋が強力かつわかりやすいため相手の選出の矯正力が最も強いパーティの一つであり、どれだけメタが強くなっても一定の強さを出せるギミックの一つです。
ユキノオーニョロトノなど他の天候にはあまり有利ではないため補完で入るポケモンにはハッサムナットレイキノガッサスイクンなど幅広く選出出来てメタが組み込めるポケモンが自然と採用されます。当然メタに限らずドリュウズ以外の基本選出も可能なポケモンで組まれることも多いです。ドリュウズ自体が型破りの場合もしばしば。


  


バンギラス+ドリュウズ、通称バンドリ。カバルドンは味方のサポートがメインですがバンギラスは自身もアタッカーとして機能するポケモンであり、ドリュウズは補完で採用される場合が多いです。
カバルドンとは違いバンギラスラティオスユキノオーに強いためカバドリとは全く性質の違ったパーティになります。パーティの構築や立ち回りはグッドスタッフに近いものとなります。バンギラス+ドラゴンタイプのドラゴンタイプがドリュウズになり、バンギラスの選出がメインとなると考えればイメージがしやすいでしょうか。
格闘タイプが弱点として被っていたり水タイプを苦手とするなど2匹だけでは相性補完は成立しないため取り巻きの選択が非常に重要となってきます。


  


ポケモン 持ち物 技1 技2 技3 技4 特性
バンギラス 気合のタスキ 岩雪崩 噛み砕く 冷凍パンチ 電磁波 気合のタスキ
ガブリアス 食べ残し 地震 ダブルチョップ 剣の舞 身代わり 砂隠れ


バンギラスで電磁波をすることでガブリアスを出し身代わりと剣の舞を使って有利な確率で試合を運べる「電磁波砂パ」と呼ばれるものです。相手を麻痺状態にする手段はバンギラスに限らず、ボルトロスロトム(ウォッシュ)で行われる場合もしばしばあります。
ガブリアスの身代わりを壊しつつ攻撃出来る氷柱針を使えるパルシェンやタネマシンガンを使うキノガッサ等が弱点となり、それらの対処が可能なポケモンが補完として入り3匹目として選出されるのが基本的な選出です。
バンギラスがいなくとも、攻撃面、防御面で優れたガブリアスが非常に対応範囲が広いためガブリアス単体で戦えるというのもメリットの一つです。



★晴れパ




晴れ状態で得られる攻撃面での恩恵は葉緑素の素早さを倍にすることが出来ることと炎タイプの技を1.5倍にすること。しかし葉緑素を持つ炎タイプはいないためどちらかのメリットを活かすことになります。
防御面だと水を半減出来る他、光合成や月の光の回復量を増やすことが出来るメリットがあります。大方はクレセリアが人気ですが、他の回復手段の増強になることも知っておきたいです。
キュウコンをパーティに入れる場合はこれらのメリットを活かして戦うことになりますが、晴れという天候はメタ要素が強い天候で、基本選出と合わせてキュウコンを選出して相手に合わせた選出で有利に戦っていくことが少なくありません。


・草タイプ



眠り粉を覚える葉緑素の中ではワタッコに次ぐ素早さを持っていますが、このポケモンは蝶の舞を覚え、かつ特攻が高いため葉緑素の中でもトップクラスの攻撃性能を持つアタッカーとして使えます。
地面・水タイプに耐性があるためカバルドンニョロトノに単体で非常に強いポケモンであり、晴れ状態でなくとも素早さを上げることが出来るので晴れへの依存度が少ないアタッカーでもあります。
リーフガードも強力で、ギガドレインと合わせてラッキーを倒すための手段として用いたり、ボルトロス(化身)の電磁波が抑止力として機能しなくなるなど、葉緑素とは違ったメリットを持っています。
草技以外に攻撃範囲を目覚めるパワーでしか補えないため攻撃範囲の狭さが最大の欠点です。耐久も低めのため先制技や強力な特殊技だとすぐに倒れてしまうこともしばしば。



葉緑素を持ち、眠り粉が使えるポケモンとして攻撃面・防御面どちらも信頼出来る数値です。マッハパンチが半減なのも非常に強み。ヘドロ爆弾を覚える毒ポケモンでもあるため草タイプに強いというメリットもあります。
晴れ状態で無くとも問題無く戦えるため晴れへの依存度はあまりありません。
最大の欠点は入手難易度でしょうか。



晴れパの葉緑素アタッカーで欲しい草タイプ・氷タイプ・炎タイプの両立をウェザーボールで可能にする唯一のポケモンです(一応チェリンボ葉緑素でウェザーボールを覚えますが・・・)。基本的に目覚めるパワーは氷タイプで使うことになります。攻撃範囲だけなら葉緑素アタッカーの中でもトップです。
攻撃・特攻どちらの種族値も高めで素早さもあるためリーフブレードを始めとした攻撃技との二刀流も使えるのが強みです。バンギラスにも大きな打点が持てる上、素早さが高いのは非常に大きなメリット。
耐久種族値は低いですが毒タイプを持つためマッハパンチに耐性があるのは大きな強みです。その分地面タイプに耐性が無いというデメリットもあります。
ウェザーボールが強さのポイントとなるため、晴れへの依存度は高めです。


・炎ポケモン



晴れ状態ならキングドラのようなポケモンです。一度バシャーモで攻撃のペースに入るとなかなか簡単に止めることは出来ません。当然晴れへの依存度も少ないです。
バシャーモは格闘タイプであるためある程度はバンギラスに強いのがアタッカーとして優秀なポイントです。
入手難易度が非常に高いのが難点です。



トップクラスの特攻とタイプによる耐性を持ちます。不利な相手はシャンデラに一方的に倒されてしまうため相手の交代を誘いやすいポケモンですが、そこで交代先のポケモンに当てる技の威力を上げることが出来ます。
晴れ状態で火力アイテムを持つだけで半減されない限りは殆どのポケモンを1〜2発で倒してしまえる特殊アタッカーとなります。
バンギラスニョロトノに圧倒的に弱いのが厳しいですが、キュウコンによって生じがちな相手の炎タイプへの強化というデメリットはある程度補ってくれるポケモンです。



晴れ状態で命の珠を持てばフレアドライブラティオスが1発で倒れるというトップクラスの物理攻撃力を誇るポケモンです。馬鹿力でバンギラスにも大ダメージを与えることが出来ます。
上から攻撃されると倒れやすいということと、フレアドライブの反動ダメージでHPが削れてしまうのが弱点です。ヒヒダルマを採用すると非常に前のめりな構築になるため相手のペースで試合が運ばれると挽回が難しいです。


   


ポケモン 持ち物 技1 技2 技3 技4 特性
キュウコン 食べ残し 大文字 吠える 催眠術 身代わり 日照り
クレセリア ゴツゴツメット サイコショック 冷凍ビーム 瞑想 月の光 浮遊
ドレディア ラムの実 ギガドレイン 目覚めるパワー炎 眠り粉 蝶の舞 葉緑素


キュウコンクレセ+葉緑素アタッカーという組み合わせ。クレセリアに晴れ状態で月の光の回復量と瞑想と合わせて非常に高い耐久力を持たせるのが基本的な勝ち方です。
他天候を意識してパーティが組まれることが多いため、キュウコンが苦手なカバルドンニョロトノを意識して取り巻きの選択をされることが多いです。
また、晴れ状態で天候下のエースから天候を奪うため選出させづらくさせる効果があるためドラゴンタイプの素早さ・決定力を活かしやすいためラティオスガブリアスとの相性も良いです。鋼タイプにキュウコンが強いのもポイント。
キュウコン自身がユキノオーに非常に強いためココドラや地面タイプとの相性が良いためしばしば構築に組み込まれます。これらのポケモンステルスロックを使い、キュウコンが催眠術や吠えるなどの交代を強制させるポケモンなため良く組み合わせられます。
キュウコン自身の型をパーティコンセプトに合わせてメタを組んだり構成を変えてパーティに採用します。悪巧み+目覚めるパワーや催眠術+吠えるや毒毒+守る+身代わりや威張る+イカサマなどその型は様々です。



★霰パ



  


ポケモン 持ち物 技1 技2 技3 技4 特性
ユキノオー ラムの実 吹雪 ギガドレイン 絶対零度 宿り木の種 雪降らし
トドゼルガ 食べ残し 波乗り 絶対零度 身代わり 守る アイスボディ



ユキノオーを出して霰状態にした後、アイスボディ+食べ残しのトドゼルガで身代わりを守るを連打するだけで相手を霰ダメージで倒すパーティ、通称「ユキトド」。ユキノオーの霰に依存するパーティは現状このギミックが仕込まれているパーティに限定サれているのではないでしょうか。
ユキノオー入りのグッドスタッフのように、霰に依存しているわけではないがユキノオーが入っているだけで霰パと呼称することもしばしばあります。
この2匹だけでは相性補完にならないため取り巻きは種族値や対応範囲の広いポケモンで固めることが多いです。バンギラスキュウコンが天敵なのでガブリアスを採用したり、パルシェンキノガッサの連続技が怖いのでメタグロスやサンダーを入れて対処するといった構築が多いです。もしくは、選出を逆手に取って倒す方法も考えられます。



★積み技



    


ポケモン 持ち物 技1 技2 技3 技4 特性
カイリュー ラムの実 逆鱗 神速 炎のパンチ 龍の舞 マルチスケイル
パルシェン 命の珠 氷柱針 ロックブラスト 氷の礫 殻を破る スキルリンク
ウルガモス 虫のジュエル 大文字 虫のさざめき 目覚めるパワー(地面) 蝶の舞 炎の体
キノガッサ 毒毒玉 ローキック タネマシンガン キノコの胞子 身代わり ポイズンヒール



強力な積み技使い、カイリュー+パルシェン+ウルガモスの組み合わせです。龍の舞、殻を破る、蝶の舞という火力と素早さを同時に上げる非常に強力な積み技を使い1匹で相手に大きな負担を与えていけるポケモン達です。パルシェンが特殊に倒されればそれらのポケモンウルガモスで起点にし、ウルガモスが物理に倒されればパルシェンで起点にするという具合に相手に自分のポケモンを倒してもらい、そのまま起点にして後続ごと倒すのが基本的な動きです。龍の舞カイリューはスカーフを持ったポケモンを誘いやすいというメリットがあります。
交代を使わず、常に前のめりで攻撃出来るため不確定要素を引きづらく、相手に引かせやすいパーティです。先制技に弱かったり、選出によっては相手のペースを崩せず一方的に負けてしまいがちという欠点もありますが取り巻きで補完が可能なためメタを読んで構築をしていくことになります。天候パーティに強く、パルシェンウルガモスと非常に相性の良いポイズンヒールキノガッサは同居している場合が多いです。
このパーティの特徴は死に出しが基本のため起点作りの必要が無いということです。ステルスロックやリフレクター・光の壁や置き土産等のサポートがあるパーティは少なくないですが、基本選出に組み込まずとも積み技を使える場合が多いため選出の自由度が高めなため相手に行動パターンを読まれづらく一方的な択を与えるのも強みの一つです。当然起点作りのサポートがあればより強力になるのも間違い無いですので様々なギミックと合わせて使われるパーティです。

構築例としてカイリュー+パルシェン+ウルガモスという組み合わせを載せましたが、「死に出しから起点にする」ギミックを持つポケモンは少なくなく、第五世代以降のシングルの重要な要素になるので構築に限らず立ち回り・選出面で意識しておきたい要素です。
積み技を使うポケモンは数が多いためパルシェンウルガモスはどの技で相性を逆転させてくるかわかりづらいのも強み。


   


ポケモン 持ち物 技1 技2 技3 技4 特性
ライコウ 光の粘土 10万ボルト 目覚めるパワー氷 リフレクター 光の壁 プレッシャー
ローブシン 食べ残し ドレインパンチ マッハパンチ 冷凍パンチ ビルドアップ 鉄の拳
スイクン カゴの実 ハイドロポンプ 冷凍ビーム 瞑想 眠る プレッシャー


こちらはリフレクター・光の壁という通称「壁」を使い耐久が高いポケモンの数値を底上げし、耐久と火力を両立させる技を積んでいくことで攻守共に優れたポケモンを完成させるギミックです。直接的なシナジーはありませんが、高い数値を押し付けることで有利な状態で戦闘を進められます。
壁を使うポケモンライコウラティオスが人気です。ライコウは高い素早さや低くない耐久と弱点の少なさから拘りスカーフを持つポケモンの攻撃でも倒れにくいなど壁を使うのに非常に適しているポケモンです。このような起点構築のネックとなりやすいボルトロスキノガッサに不利ではない点が評価されています。ラティオスは壁を使うか高い火力で攻撃してくるかすぐに判別出来ない点が魅力です。
壁を使った後のポケモンは高耐久のポケモンが多めです。特にライコウと相性の良いローブシンスイクンが人気です。この2匹は対応範囲も非常に広く、積み技を使えば不利なタイプ相性も逆転してしまえます。他にもウルガモスカイリューギャラドスなど、そこそこの耐久水準があり攻撃範囲が優秀なポケモンが同居します。
これらのポケモンは壁に依存せずとも単体性能が非常に高いポケモンで構成されることが多いため幅広い選出が可能です。



単体でパーティを構成する要素として人気の殻を破る+バトンタッチが出来るサクラビスキノガッサガブリアスと徒党を組んで襲いかかってくる他、特攻が高いため殻を破るを使って自身の高い威力の水技で攻撃してくるポケモンです。
耐久は決して高くは無いので壁サポートと合わせてパーティに組み込まれる場合が多いです。



小さくなる+バトンタッチを使えるフワライドも強力な積み技使いの1匹です。パルシェンウルガモスなど素早さを上げられるポケモンと組み合わせて使われることが多い他、バンギラスや砂隠れのガブリアスと組み合わせて避けることに徹したパーティも見られます。自身が格闘タイプに強いということもメリットの一つです。


他にも積み技を使うポケモンは非常に数が多いです。これらの技を覚えるポケモンは何かしらの活躍の機会があるはずですので数が少ないポケモンを考察してみると新たな発見が色々あるかも知れません。
逆に積み技を使うポケモンを頭に入れていないとすぐに相手のペースになってしまうため立ち回りに活かすための知識として知らなければならないものも少なくありません。



トリックルーム



   


ポケモン 持ち物 技1 技2 技3 技4 特性
ポリゴン2 進化の輝石 トライアタック 冷凍ビーム 目覚めるパワー炎 トリックルーム ダウンロード
ブルンゲル 拘り眼鏡 潮吹き ハイドロポンプ シャドーボール 吹雪 貯水
ローブシン 命の珠 アームハンマー マッハパンチ 雷パンチ 冷凍パンチ 力づく


トリックルームを使うことで素早い代わりに耐久が低いポケモンを一網打尽にするパーティです。BW以降のトリックルームを使うパーティはトリックルームをした後大爆発や置き土産で退場するのではなく、引っ込めてもう一度使用機会を伺うという長期戦もある程度視野に入れたパーティが数多くあります。
例ではポリゴン2ですが、クレセリアランクルスなどがその筆頭です。ドータクンステルスロックと組み合わせるといった起点作りのサポート技を同時に採用しているポケモンも見られます。
後出しすることも考慮に入れてアタッカーは火力と耐久を両立出来るポケモンが望ましいです。ポリゴン2とブルンゲルは非常にタイプ相性が良く同居しやすいです。ローブシンは火力と耐久が両立出来る代表的なポケモンであり、攻撃範囲もトップクラスの優秀なポケモンです。
耐久が高いポケモンで揃えられるためトリックルームが無くともタイマンで有利ならばそのまま相手の数を減らしにいけることも考えられます。相手がトリックルームに薄いようならばそのまま短期決戦を狙い、そうでない場合は長期戦を視野に入れてスタンダートに立ち回れるというバランスの良いパーティが主流となっています。
トリックルームを覚えるポケモンは数が多いため、どのポケモントリックルームをするかによってパーティコンセプトが変わる場合があります。そのため構築の自由度は非常に高いパーティといえます。



★受けループ



    


ポケモン 持ち物 技1 技2 技3 技4 特性
ラッキー 進化の輝石 地球投げ 毒毒 ステルスロック タマゴ産み 自然回復
グライオン 毒毒玉 地震 燕返し 身代わり 守る ポイズンヒール
エアームド ゴツゴツメット ドリル嘴 鉄壁 吹き飛ばし 羽休め 頑丈
ヤドラン ラムの実 波乗り サイコキネシス 火炎放射 怠ける 再生力


進化の輝石を持つことで非常に高い防御水準を誇るラッキーを主軸としたパーティ。ラッキーが格闘タイプ初めとする物理攻撃に弱めなため補完で入るポケモンは物理防御が高いポケモンで揃えられます。
グライオンエアームド、ヤドランがその代表です。用途に合わせて採用ポケモンが違っていますが、全て入っているパーティもあります。グライオンは格闘に限らず遅いポケモンならば特殊であっても勝てる見込みがあるポケモンです。エアームドは優秀な耐性を持ち回復ソースもあるため物理技で倒されにくいポケモンの代表。ヤドランはタイプ・攻撃範囲が優秀で特性の再生力が強力です。
ラッキーが苦手なポケモンが基本的に弱点となるためそのメタのメタとして採用されるポケモンで構成される場合が殆どです。採用されるポケモンだけでなく、技も多種多様であり上記の構成例はほんの一例に過ぎません。



ラッキーでも雨状態のキングドラや晴れ状態のドレディアには押し切られてしまう可能性もあります。そのため対天候としてバンギラスが採用される場合が多いです。
ラッキーの攻撃技が地球投げだけの場合ゴーストタイプを非常に苦手としますが、バンギラスはゴーストタイプ全般に強めなため相性は悪くありません。
バンギラス自信も格闘タイプに弱いため取り巻きの選択がより必要となり、必然的にパーティで格闘の相手をするポケモンの負担が増えることになります。
ラッキーが苦手とするソーナンスゴチルゼルに有利な点も見逃せません。



ラッキーは攻撃技が地球投げだけの場合が多く、身代わりでHPが50以上残るスイクンガブリアスは天敵となります。そのため高威力で連続技を出せるキノガッサパルシェンとは相性が良いと言えます。多くの天候ポケモンに強いことから、キノガッサはよくラッキーと同居します。



ラッキーを使うとテラキオンボルトロスなど、素早い高火力のポケモンを自由に動かすことで不利になってしまうことが珍しくありません。そのため相手の攻撃を受けるだけでなく、こちらも火力のあるポケモンでタイミングを見計らって攻めに転じなければならない場合も多々あります。そのため、ラティオスガブリアスなどの高火力・高素早さのアタッカーで補完をすることがしばしばあります。特にラティオスは格闘耐性があり相性がいいです。ガブリアスも耐久種族値が非常に高く、バンギラスとの相性の良さから同時にパーティに入りやすいポケモンの1匹です。


地球投げしか攻撃技が無いラッキーを起点とするのが受けループメタを行う一般的なものですが、逆にメタ研究が進めば取り巻きでメタのメタを貼ることも可能なパーティです。そのため環境が変わってもラッキー+物理受けのポケモンで攻撃を受けつつ回復しながら後出しを繰り出すこのパーティコンセプトはどれだけ環境が変わっても一定の強さを持つパーティといえます。
構成・立ち回りが人によって非常に多種多様ですので色々内訳を変えて対戦を積めば自分なりの立ち回りや相性の良い型が見つかるはずです。同時に、対処法も見えてきます。



★レパルドーブルメタモン



   


ポケモン 持ち物 技1 技2 技3 技4 特性
レパルダス 食べ残し 猫の手 イカサマ 威張る 身代わり 悪戯心
ドーブル 拘りスカーフ すり替え 道連れ 変身 キノコの胞子 マイペース
メタモン 気合のタスキ 変身 無し 無し 無し 代わり者


ドーブルのすり替えで相手の拘りスカーフを固定させつつラムの実を奪い、猫の手でキノコの胞子しか出ないように選出し悪戯心からの猫の手で相手を行動させず威張る+イカサマで戦うパーティです。
このパーティの対処を怠るとこのギミックだけでパーティが半壊します。数こそ少ないですがこのような戦術があることは知識として必要となります。威張るをして相手の攻撃を上げてメタモンを繰り出して能力を上昇させた上でミラーを行うというギミックは他でも活かされます。
しかし対処法が数多く存在するのも事実です。

レパルダス入りのパーティに限らず、対処を怠るとそのパーティに為す術無く負けてしまうということはシングルバトルでは珍しくありません。相手のパーティを見た時にそのギミックの片鱗に少しでも気づけるかどうかは勝率に影響する要素だと考えています。今後もそういったギミックが新たに開発され数も多く出てくるはずです。



記事は以上となります。
これは構築のパーツとなるギミックの一部を紹介したに過ぎず、パーティ解説でもなければ立ち回りについてもあまり言及していません。
深い内容まで踏み込んであり、かつ多くの視点から書かれたパーティまとめのようなものがあれば便利なのですが・・・。
当然これ以外にもまだ多くのパーティ・ギミック・個別の役割があります。非常に多くのポケモンが独自の活躍が出来るルールですので、パーティ構成要素の一つとして考察してみては如何でしょうか。
せめてこの記事が何かのきっかけにでもなればと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。