第2世代で最近使用していたパーティを紹介します。プチドラサマ杯などで使用していましたが、優勝させることができず、これ以上の結果が望めないと判断し、使い納めるため公開することにしました。
並びは採用順です。
【構築の経緯及び基本コンセプト】
「あくむ」を覚えたスターミーを使ったみたいと思ったのがパーティ構築のスタート地点です。カビゴンなどのタイマンに強くなれるだけではなく、「ねむる」を回復の手段にしているポケモンをタイマンで崩しやすくなるなど、サポート性能が高いスターミーをエースとして扱えるのが魅力的だと感じたためです。スターミーを使うためには相手を状態異常などにして「ねむる」を誘発させるなどで場を整えてから繰り出したい他、タイマンに持ち込むために「じばく」「だいばくはつ」を覚えさせたポケモンと組み合わせたいと考え、スターミーと相性がよくこれらを満たせる「のしかかり」「じばく」を覚えたカビゴンを2匹目に採用。3匹目にはカビゴンの「のしかかり」による麻痺の恩恵にあずかれ、スターミーの苦手な電気タイプに非常に強い地面タイプであるガラガラを採用することで基本選出としました。
スターミーのLvは51で採用される事が多いライコウなどの上を取れ、Lv55の105族を抜けるLv52に設定することでエースとしての運用ができると判断し、Lv52のポケモンをエースとして、Lv51のポケモンをサポートとして幅広い選出を可能とするバランスパの並びで相手に合わせて柔軟に選出ができるような並びとすることにしました。Lv51のポケモンはサポート役として相手を麻痺状態にすることが得意なポケモンや相手の数を減らすことに長けたポケモン、Lv52のポケモンは麻痺状態の恩恵を受けられるようなエース運用ができるポケモンを中心に採用し、バランスパならではの幅広い選出を可能とするため、縦の相性も考慮しながらポケモン及び構成を決定させていきました。
【個別解説】
スターミー@Lv52@たべのこし@1FFF@61-0-63-63-63
なみのり・あやしいひかり・あくむ・みがわり
パーティのスタート地点。「あやしいひかり」と「みがわり」と「たべのこし」を駆使した高いタイマン性能を「あくむ」でより強固なものにし、エースとしての運用を目指します。スターミー自体はサポートが得意なポケモンであるため、スターミーで負担を大きくかけられるような選出をされた場合に刺さります。
構成は採用理由から「あくむ」を使う基本構成である技と持ち物(「あくむ」「あやしいひかり」「みがわり」「たべのこし」)が決まり、最後の技には「なみのり」を選択。他の技も選択肢でしたが、時間をかけて崩すポケモンなので命中率と威力とPPが揃って安定した技で、かつ無効タイプが無いという点を評価しての採用理由となりました。追加効果がないというのが惜しい点ですが、それを考慮しても最も安定した技だと判断しています。
HPの努力レベルを61にすることでHPが172から171に下がります。これにより「みがわり」のHPが42、「たべのこし」のHP回復量が10となるため、「みがわり」を5回連続で使うことができます。
Lvは前述のとおり52に設定。Lv55エレブー、Lv51ライコウ、Lv50フーディンなどのポケモンに先制できるメリットは大きいものです。
「あやしいひかり」で相手が混乱状態であれば比較的有利な対面に交代するリスクを減らせます。また、「みがわり」があると相手の補助技を誘いづらいため相手が使う技が予想しやすく、あまり耐久力がないポケモンや回復手段に乏しいポケモンに交代するポケモンのリスクを更に減らせる点でパーティ全体との連携がしやすく、パーティの司令塔といえます。
カビゴン@Lv51@せんせいのツメ@FFFF@63-63-63-63-63
のしかかり・ばくれつパンチ・かみなり・じばく
2匹目に採用するのはこのパーティにおいてサポート役を担うカビゴン。「のしかかり」などでダメージを与えながら麻痺状態で妨害しつつ、「じばく」でスターミーのタイマンを狙うようサポートに徹します。
技については様々な選択肢がある中で、まず「かみなり」を採用しました。ガラガラを選出する際に共通の障害となるパルシェンやナッシーなどに行動するリスクを与えるのが大きな理由の1つですが、後述のライコウを選出しない際の電気タイプの打点としてエアームドに撃ったり、ゲンガーやムウマを麻痺させてガラガラで倒すといった使い道もあります。最後の技は「ばくれつパンチ」を選択。混乱状態によるサポートだけでなく、相手のカビゴンやバンギラスに負担を与えてスターミーや後述のリザードンに対するサポートとして使うことも考えられます。
持ち物は他のポケモンと競合しづらいものから選択することとし、「せんせいのツメ」を採用。これで少ないHPからも「のしかかり」や「ばくれつパンチ」を狙うことができるためカビゴンの腐りづらさに拍車をかけられる持ち物として評価が高いです。
ガラガラ@Lv52@ふといホネ@CDFF@63-63-63-63-63
じしん・いわだなれ・めざめるパワー(飛行)・つるぎのまい
3匹目は麻痺状態の恩恵を強く受けられ、スターミーの苦手な電気タイプに強いガラガラを採用しました。短期決戦を狙うパーティなのでガラガラの火力はパーティにマッチしており、スターミーとの相性は非常に良いです。
構成はまずガラガラの性能を最大限活かせる「ふといホネ」「じしん」「いわなだれ」「つるぎのまい」を採用。安定よりも決定力を重視したいため攻撃範囲及び「つるぎのまい」は必要で、最後の技はあまり有利ではない草タイプに打点を持つための「めざめるパワー(飛行)」としました。ナッシーには比較的スターミーが強めで、ヘラクロスはかなりパーティ全体で苦手とするところなので有効打として採用しました。他にはよりナッシーに厚くするための「めざめるパワー(虫)」やガラガラ自体も相手を麻痺させられる「のしかかり」なども候補です。
Lvはエースは52、サポーターは51という振り分けのため、エースとしての運用なのでLv52としました。Lv50カビゴンを「じしん」2発で倒せるのがLv52からであり、「のろい」を1回使ったLv55ヘラクロスより素早いのもLv52からなので「めざめるパワー(飛行)」で使うのに適しているレベルだと判断しました。
スターミーが即時決定力を出しづらいことから、ガラガラはその補完に一役買えるポケモンであり、パーティ全体のコンセプトにマッチしていることから基本選出を担うにふさわしい性能を持っています。スターミーに限らず、後述のリザードン(草・鋼への圧力)との相性も悪くなく、横の相性を重視したバランスパにおいてはLv55やLv50とは違った運用法が可能になるなど、スペックの高さから幅広い活躍方法があるポケモンだと改めて感じました。
ムウマ@Lv51@おうごんのみ@1FFF@63-0-63-63-63
でんじほう・くろいまなざし・ほろびのうた・みちづれ
4匹目に採用したのはムウマ。カビゴンにそれなりに後出しができるポケモンが必要であること、また「でんじほう」による麻痺撒き、「みちづれ」「くろいまなざし」「ほろびのうた」による1-1交換がしやすいことからパーティのコンセプトに合致しており、自然と採用が決まりました。ゲンガーに比べて耐久力があるため「でんじほう」の試行回数を稼ぎやすいことを評価しての採用でもあります。
技は採用理由から4つが自然と決まり、持ち物は繰り出し回数を少しでも増やせる「おうごんのみ」としました。他と競合しづらい持ち物であり、ムウマの性能を飛躍的に上昇させる持ち物として評価が高いです。
Lvはサポーターなので51としました。基本的にどのような選出に絡めても腐ることが少ないポケモンです。
ライコウ@Lv51@はっかのみ@BDFF@63-0-63-63-63
10まんボルト・めざめるパワー(氷)・ほえる・ねむる
5匹目に採用したのはライコウ。ここまででゲンガーやムウマといったゴーストタイプに一方的に不利となりやすいため、「ほえる」を採用しやすいこと、低レベルのゲンガーより素早いことを買ってライコウの数値が必要となりました。
ライコウにはライコウを後出しし、「10まんボルト」などを撃ち合って相手を眠り状態にすることを狙います。相手のライコウを眠らせることができればガラガラでの後出しや後述のリザードンでの「はらだいこ」を使うスキとしやすく、ライコウとリザードンは非常に相性が良いです。
技は採用理由から「10まんボルト」と「ほえる」が決まり、残りの技は汎用性を重視して攻撃範囲の補完が取れる「めざめるパワー(氷)」と「ねむる」としました。パーティ全体で草タイプを苦手とするため抵抗手段である「めざめるパワー(氷)」が必要で、さらに相手の「きせきのみ」を持つライコウと打ち合うのに「ねむる」と「はっかのみ」も必要となったため汎用性のある型に落ち着きました。スターミーの「あやしいひかり」やサンダーの「いばる」などを考慮すると「きせきのみ」を持たせたくなりますが、後述のリザードンの方に持たせた方が有用だと判断したため、「はっかのみ」で妥協しました。
リザードン@Lv52@きせきのみ@FFFF@63-63-63-63-63
だいもんじ・じしん・いわなだれ・はらだいこ
最後に採用するポケモンの条件として、まずナッシーやフシギバナなどの草タイプに弱すぎないこと、そしてパーティ全体の決定力のなさが気になっていたので相手を麻痺状態にすることによる制圧力を低~中レベルでも出せるポケモンを探した結果、リザードンが該当したため6匹目として採用しました。
このパーティにおいてはエースであるため自然とLv52で採用できますが、リザードンをLv52にするとLv55ファイヤーに先制できるなどメリットが大きく、バランスパならではの決定力として活躍させることが可能です。
技・構成は汎用性を重視。草タイプに強いという特性を活かして「だいもんじ」を採用。ナッシーが約84%で1発なので圧力として大きいことから「かえんほうしゃ」よりも優先させています。エースとして使うための「はらだいこ」「じしん」が自然と決まり、最後の技は「じしん」と相性の良い「いわなだれ」としました。
持ち物は他のポケモンを差し置いて「きせきのみ」を持たせました。ナッシーやフシギバナの「ねむりごな」、エアームドの「どくどく」など本来有利な相手に妨害される手段を奪うことでよりリザードンをエースとして活かしやすくなる持ち物です。
刺さる相手がはっきりとしており、選出次第では腐りがちなポケモンでもありますが、噛み合えば唯一無二の決定力を発揮するポケモンです。カビゴンやムウマで相手の数を減らしたり、場を整えることでサポートしながらリザードンを軸に活かして戦うことになります。
【所感】
カビゴンやムウマがサイクル戦をこなせないため、相手のカビゴン+ライコウといった組み合わせやスターミーで崩しづらい高レベルの「たべのこし」持ちカビゴン、エースの選出択で不利となりやすいTAやQAなどは苦手としやすいです。
各ポケモンの役割がやや中途半端で、サイクル戦をするポケモンと決定力を出すポケモンがアンバランスなので、「だいばくはつ」を覚えるポケモンを増やしたり「ねむる」による回復手段を持たせるポケモンを増やすなどで対応範囲を変えるといった改善点が考えられます。
しかしバランスパならではの柔軟な選出による「エース」+「サポート」という形は大戦中も様々な勝ち筋を追って戦えるだけでなく混乱状態による運勝ちも狙えるなど、このコンセプトには珍しい幅広い選択肢を持つという点ではコンセプト通りのパーティとなりました。
新たな挑戦の形でもあるので、何かの参考となれば嬉しいです。
記事は以上となります。
最後までお読み下さり、ありがとうございました。